出版社内容情報
佐々木ムギ33歳、しっぽ有。
休日は高校からの付き合いである後輩兼親友のれんげと喫茶店を巡り、平日は山吹さん(前向きな朗らかさん)、小石さん(「普通」を愛する世話焼き)、土屋さん(何かありそう)という愛すべき3人の先輩おばあちゃんズと、図書館の修復室で働きながら比較的穏やかに暮らしている、はずだった。
電車の中でしっぽをディスられたり漠然と異物扱いされたりするうち、自虐癖が身についてしまったムギ。しっぽを取るか否か悶々としながら過ごす中、悪意なき小石さんとの衝突をきっかけにムギの中に変化が起こり……
「いくつになっても、文字通り生まれ変われる気がしてきた(30代女性)」「娘と一緒に読んでます(40代男性)」等々、文春オンラインのコミックサイトBUNCOMI上で反響を呼んだ「脱・自虐」コミック連載が、ついに一冊に!
「他人や自分と向き合うというのは勇気がいることだけど、案外悪くない。そう気付かせてくれる、じんわり温かな優しいお話でした。」――帯コメントは、朗らかさとデリケートさが同居する演技が心をとらえて離さない俳優・伊藤沙莉さん。
「なんとなく気分が上がらないな~」という日にこそ、ぜひページをめくってみてください。カバーを外すとあらわれる地図はじめ、紙の本ならではの造本の楽しさも、ぜひ味わっていただけると幸いです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
煮豆
25
低確率だけど一定の確率でしっぽが生えた状態で生まれてくる人がいる世界のお話。大抵の人はしっぽはなく、しっぽのある人は市販品はないから服を工夫して生活している。しっぽを異物と捉えてよく思わない人もいる世界で他人の視線が気になるしっぽ持ちのムギ。多様性が叫ばれるようになったけど、当事者じゃなれば分からない気持ちもある。しっぽ持ちじゃない他人はなんとでも言えるもんなぁ。図書館の本の修理をする仕事についているムギに親近感がわく。鍋で本の修理のノリを作るのに興味津々でした。漫画だけど考えさせられる一冊。良作!2024/11/28
ozoz
2
見られるって刺さること。しっぽがあるムギさん。心の繊細な揺れ幅が丁寧に伝わる。それぞれの物語がある。ふつうって何?って自分に問う。モヤる事が多い日々に、あったかく、しみる作品。2025/01/05
はるの ゆきこ
1
28頁 自分らしく生きるっていうのは自分の心地よさに対して手を抜かないこと なんだなって思ったんです2024/08/30
必殺!パート仕事人
0
何かの本でも書いた感想ですが、ファンタジーな本ではありませんでした。擬人化した猫ではなく、ある程度の割合でしっぽがついて生まれてくる子がいる世界の話です。2024/09/16