出版社内容情報
日本では、あえてトップの立場に就かず、二番手のままで権力をうまく操作する「美学」が昔から存在する。藤原道長、梶原景時、北条時頼、足利直義、細川頼之、そして豊臣秀長といった人物たちを介し、人気の歴史学者が、革命が起こらない日本社会の本質を炙り出す
【目次】
内容説明
この国では、昔から、あえてトップの立場に就くことはせず、ナンバー2の立場で権力を操る「美学」が存在する。摂政と関白を独占した藤原氏の頂点・藤原道長。文武両道の御家人として源氏二代将軍に重用された梶原景時。両大将として兄・尊氏とともに室町幕府を運営した足利直義。そして秀吉の名補佐役として天下獲りに貢献した豊臣秀長―といった日本史における多様なナンバー2たち。彼らの生き方を通して、本格的な下剋上がほぼ存在しなかった日本社会の本質を、人気の歴史学者が炙り出す!
目次
序章 日本のナンバー2のわかりづらさ
第一章 貴族の政治―朝廷のナンバー2藤原道長と藤原氏
第二章 鎌倉幕府・軍事ナンバー2の悲劇―梶原景時の末路
第三章 ナンバー2の世襲化―北条時頼と北条得宗家
第四章 ナンバー1とナンバー2の役割分担―足利直義の不運
第五章 キングメーカーとしてのナンバー2―足利義満を育てた細川頼之
第六章 天下人とは何だったのか―織田信長ナンバー2論の是非
第七章 ナンバー2の処世術―豊臣秀長という生き方
第八章 戦国大名のナンバー2―鍋島直茂の苦悩
著者等紹介
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。専攻は日本中世政治史。NHK大河ドラマ『平清盛』など、ドラマ、ゲーム、漫画の時代考証にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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