新☆ハヤカワ・ＳＦ・シリーズ レッドスーツ

スコルジー，ジョン【著】〈Ｓｃａｌｚｉ，Ｊｏｈｎ〉/内田 昌之【訳】

早川書房（2014/02発売）

• サイズ 新書判／ページ数 342p／高さ 19cm
• 商品コード 9784153350137
• NDC分類 933
• Cコード C0297

出版社内容情報

〈ヒューゴー賞、ローカス賞受賞〉新任少尉が探査任務中の宇宙艦で直面した奇妙な謎とは……？　〈老人と宇宙〉の著者が贈る冒険ＳＦ

〈ヒューゴー賞／ローカス賞受賞〉憧れの連邦の旗艦イントレピッドに配属された少尉ダール。だが、惑星探査中の艦では異常な出来事が多発していた……。〈老人と宇宙〉の著者が贈る宇宙冒険SF

内容説明

銀河連邦の新任少尉ダールは、憧れの宇宙艦隊の旗艦イントレピッド号に配属される。未知なる宇宙への冒険の旅のはじまりだ。しかし、彼と新人仲間はすぐに艦で奇妙なことが起きていると気づく。任務でのクルーの死亡率が異常に高いのに、艦長たち上級士官はまるで死なず、緊急時には謎の装置に頼って問題を解決しているのだ。この世界では何が起こっているのか？自分たちの命がなにものかに操られていると疑い、イントレピッド号の謎を解こうとするダールたちは、やがてとんでもない真実と直面することになる…。アメリカＳＦ界屈指の人気作家による、宇宙冒険ユーモアＳＦ。

著者等紹介

スコルジー，ジョン［スコルジー，ジョン］ ［Ｓｃａｌｚｉ，Ｊｏｈｎ］
１９６９年、米国カリフォルニア州生まれ。２００５年に刊行した第一長篇『老人と宇宙』がヒューゴー賞・ローカス賞の候補になり、２００６年のジョン・Ｗ・キャンベル賞を受賞。ハインラインの系譜を継ぐ冒険ＳＦの第一人者として人気を得る。２０１２年『レッドスーツ』でヒューゴー賞・ローカス賞のダブル受賞をはたした

内田昌之［ウチダマサユキ］
１９６１年生、神奈川大学卒。英米文学翻訳家（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[sin]

トレッキーな、いやトリッキーな作品で、帯の冒険SFという謳い文句よりはパロディー作品といった様の、乗りのいい前半部分と一転して始まるメタな解決編？の後半と、そういって書いてしまうと薄っぺらなようだが最後の最後に涙ぐんでしまいました。一見、考えさせられるテーマに安易なハッピーエンドを用意したように見受けられますが、そうだからこそ人生の無常を痛感しました。そう受け取るのは自分だけでしょうか？

2014/07/05

[harass]

銀河連邦の艦隊乗組員である主人公は新任の遠征宇宙船で奇妙な現象に気がつく。船長などの特定の人物以外の乗組員の死傷率が飛び抜けて多いのだ。この宇宙船は実は数百年前のTVSFドラマの内容と連動しているのが分かった。モブ扱いの人間は簡単に死ぬのだった。なによりもこのSFドラマは出来がよくないのだ……　モブたちはこの不条理な運命からどのように逃げるべきか。筒井短編のようなメタ・フィクション小説。このアイデアをどのように展開解決させるのかを読んでいった。SF愛に満ちた作品だ。ヒューゴー賞ローカス賞受賞作品。

2016/08/23

[わたなべよしお]

物語は、まさに薄味でライトなどたばたＳＦで幕を開ける。これは何だ、と思っていると、オッと、そう来るか、こんな展開が・・・とニヤニヤ。なるほどねぇと感心していると、メインストーリーはあっけなく終わる。え！一体？と読み続けると、最後はなんとも心が温まる。スコルジーさん、今回もいい味、出してるねぇ。

2014/02/14

[こら]

「老人と宇宙」シリーズでも片鱗を見せた（自制してた？）、スコルジーのユーモアセンスが爆発。スタトレあるあるネタには盛大に笑わせてもらった。これはみなさん共感いただけるはず。ギャグがプロットと乖離してない点や、パロディならではのハンスンのメタ的な役割もグッド。SFファンのSFファンによるSFファンの為の、愛に溢れた楽しいスペオペ。

2014/08/30

[かわうそ]

まずこの大ネタはすごく好き。そしてネタバレがちょっと早いかなと思いきや、そこからプロットをひねりまくって最後にはまさかの感動路線へ。初読みの著者だけどサービス精神旺盛な作風はなかなか好みなので他の作品もチェックしてみたい。

2014/10/31