出版社内容情報
唐の都、長安。その地下では無数の巨龍が鎖に繋がれ、まるで鉄道のようにトンネルを翔け回りながら都の住民を運ばされている。だがその裏では龍の苦痛と怨念により、大いなる災厄が招来されていた。大空を夢見る少年・ナタは龍と共に、自由を求め戦い始める!
【目次】
内容説明
都の地下を龍は翔ける。鎖に繋がれ、”地下鉄”として長安の住人を運ぶ無数の龍を解放するべく、大空に憧れる少年・哪吒(なた)は立ち上がる!『両京十五日』の著者が贈る、奇想天外アクション×改変歴史中国ファンタジー!
著者等紹介
大恵和実[オオエカズミ]
1981年生、翻訳家、アンソロジスト
馬伯庸[マーボーヨン]
作家。人民文学賞散文賞、朱自清散文賞、茅盾新人賞、駿馬賞受賞。その作品は「五・四運動以来の歴史的文学創作の系譜」に沿っていると評価され、「歴史的可能性小説」の探求に力を注いでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
93
児童書。中華SFファンタジー。唐の時代、鯉から変化したばかりの「龍」を捕獲し、長安城の地下鉄道の動力として利用する▽将軍の息子、哪吒(なた)は好奇心旺盛で龍に夢中になる。大空を飛ぶことなく地下に鎖でつながれ使役されている龍に同情し、龍たちと心を通わせた。龍珠をもらい龍と言葉が交わせるようになった哪吒は、長安に危機が迫っていることを知る。長年にわたり龍を捕獲してきたことで恨みが重なり、大きな災厄が襲うという。哪吒は龍を解放することを誓う▽アニメ映画向き。スチームパンクファンタジー世界観がいい。2026.7刊2026/09/13
海猫
61
唐の都・長安。地下では無数の巨龍が鎖に繋がれ、まるで鉄道のようにトンネルを翔け回りながら都の住民を運ばされている。少年・ナタは龍と共に、自由を求めて戦い始める!世界観に圧倒された。中華SFファンタジーはあまり読んでないので、想像力が追いつかない部分もある。しかし、起承転結がしっかりしていて、物語はわかりやすい。少年の行動は世界を変え、すべての登場人物に見せ場がある。空中を飛翔する場面の多さにワクワク。終盤は凄いものが登場して見せ場をさらい、最終的に納得のエンディング。良質なジュブナイルSFとして楽しめた。2026/07/23
よーよー
42
大好きな歴史改変ものの一冊。唐の時代の長安を舞台に、現代のテクノロジーを巧みに置き換えた世界観がとにかく秀逸だった。スチームパンクならぬ「シルクパンク」とも言える緻密な描写と、竜が当たり前に息づく風景が見事だ。物語自体は王道のジュブナイル小説でテンポが良く、サクッと読める気軽さも魅力。歴史改変やSFジャンルの入門としても非常におすすめで、ぜひ同著者の他の改変作品も読んでみたいと思わされた。2026/09/20
よっち
24
牛筋皮が動力の飛行機などの独自テクノロジーが発達し、道士が法力を操るもうひとつの唐朝の長安。大空を夢見る少年ナタが龍と共に自由を求め戦うSFファンタジー。地下鉄の龍と知り合い「甜筒」と名づけ、微笑ましい交流を重ねる少年ナタ。一方、長安の地下鉄は龍が巨大な身体を使い乗客を運ぶ形で、龍が地下で奴隷のように働かされている実状を知り、恨みから生まれる孽龍の脅威、李靖と清風道士の対立に繋がり冒険と危機が交錯する展開で、少年の純粋な願いと龍たちの変化が静かに重なり合う軽快で奥行きを感じさせてくれるファンタジーでした。2026/08/27
さとうしん
16
架空の唐代長安を舞台にしたファンタジーだが、この作者がこんな作品も書けるのかと驚かされるほどのまっすぐなジュブナイルである。大人の読者だけでなく小中学生の心にも響くんじゃないかと思う。それと同時に、奴隷労働を強いられて無気力な龍の姿は馬伯庸お得意の社畜小説を思わせる。実写(中国なら十分可能だろう)でもアニメでもいいが、映画で見てみたい作品。2026/07/18




