出版社内容情報
児童作家のアグネスと親友のポリーには、80年にわたる思い出、お互いに理解できない男たちへの愛憎、心の奥底で分かち合う秘密があった。そこへ若い女性編集者のモードが現れたとき、二人が長年沈黙し続けてきた、この岬で暮らす人々の過去が明らかになる。
内容説明
まるで異なる人生を歩んできた老女たちの友情の物語。人気児童書作家のアグネスと、その親友で専業主婦のポリー。彼女たちには、80年にわたる思い出、理解し合えないお互いの男たちへの愛憎、心の奥底で分かち合っている秘密があった。そこへ若いシングルマザーの編集者モードが現れたとき、アグネスが長いあいだ封印してきた、愛と悲しみに満ちた過去が明らかになる。風光明媚な岬を舞台に、喪失を抱えた女性たちの友情と支え合いを描き出す長篇小説。
著者等紹介
ダーク,アリス・エリオット[ダーク,アリスエリオット] [Dark,Alice Elliott]
アメリカ、フィラデルフィア生まれ。現在、ラトガース大学ニューアーク校英語学科、芸術修士課程の准教授
金井真弓[カナイマユミ]
英米文学翻訳家。訳書『嘘つき村長はわれらの味方』クリスティーヌ・サイモン、『クリミナル・タウン』サム・マンソン(以上、早川書房刊)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
159
全米ベストセラー小説ということで読みました。 作家と、その親友の80年に渡る物語、読み応えはありますが、現代のアメリカでウケる要素があるかは疑問です。 作中作<ナンのおしごと>シリーズは、読んでみたいです。 https://www.hayakawabooks.com/n/n7fd5e7bfc74b2025/01/27
スイ
22
性格も生き方も異なる老年の女性二人。 幼い頃から今までずっと親友だった彼女たちにも、それぞれ言わずにいたことがある。 二人と、そこに飛び込む若いシングルマザーを中心に、丁寧に描かれた長編で、社会や家庭で女性が被る理不尽や搾取についてはきっと描かれるのだろうなと読む前から思っていたのだけど、更に「土地は誰のものか」という視点があったのも良かった。 出来すぎていて私の好みから少し外れはするが、ラストがいい。2025/03/17
石
7
700ページ超えの長丁場だが、それに必然性を感じる物語の密度がある 歯がゆいそれぞれの複雑な愛情 でもしょうがないよね、理性ではどうにもならないよ人間の感情は 主人公ふたりの80歳という年齢は、それに否が応でも説得力をもたらす2025/01/01