出版社内容情報
このレトルト食品の中身はカレー、それともシチュー? マンションの掲示板には何が書いてある? 目の見えない人の日常には困りごとがいっぱい。それをスマホの進化が支えています。エッセイストの著者が「相棒」との発見に満ちた日々を生き生きとつづった一冊。
内容説明
食品のパッケージも郵便物のあて名も、「目」になって読み上げてくれる。わたしのスマホは、とってもおしゃべり。幼くして光を失った著者が、「相棒」であるiPhoneとの発見に満ちた日々を生き生きとつづったエッセイ!落語家春風亭一之輔さんとの対談を収録。
目次
プレリュード
第1章 いきなりのデビュー
第2章 ちょっとノスタルジー
第3章 スキャン、アイキャン
第4章 自由に買う、自由に選ぶ
第5章 心に生まれた灯
第6章 空だって飛べるかも
特別対談 ゲスト:春風亭一之輔さん(落語家)―テーマ:見えないものを声で伝える
著者等紹介
三宮麻由子[サンノミヤマユコ]
東京都生まれ。上智大学フランス文学科卒業後、同大学院博士前期課程修了、修士号取得。外資系通信社で報道翻訳を手掛けるとともに、エッセイストとしても活躍。著書『鳥が教えてくれた空』で第2回NHK学園「自分史文学賞」大賞受賞。『そっと耳を澄ませば』で、第49回「日本エッセイスト・クラブ賞」、2009年「点字毎日文化賞」受賞。講演、メディア出演なども多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けぴ
52
中江有里さんがNHKのブックレビュー番組で紹介していた一冊。4才で目の炎症を直すための手術を受けたところ全盲となった著者。iPhoneが文字通りeyePhoneとして活躍し生活を広がっていく様を記す。自分では使用したことないが、iPhoneには全機種にボイスオーバー機能が搭載されており、これにより全盲でも使いこなすことが、ある程度可能になっているとのこと。ジョブズの発案によるようでジョブズの素晴らしさを改めて認識する。一冊を通して著者の前向きな姿勢が溢れており沢山の人に読んで欲しい本でした。2024/10/29
とよぽん
49
三宮麻由子さんの最新著書。これまで読んだエッセイ集の中でも、とても親近感を感じる1冊だった。スマートホンを使うことが、視覚障害をもつ方にとって夢のような便利な生活を実現してくれる! それを日常生活の様々な場面で享受していらっしゃる喜びを綴ったエッセイ集だった。読んでいるこちらも明るい気持ちになって、解放感を著者と一緒に味わうことができた。音訳したいと思ったが、すでに着手されていた。2024/08/11
えつ
12
図書館で手に取った1冊。幼くして光を失った著者の目となり活躍するおしゃべりなスマホ。わたしより普通に使いこなしてるんじゃないか?と思えるほど。スマホが進化が日々の生活の助けになるなんて、考えたことなかった。そこは反省。でもね、本当この著者さんは前向きすぎてすごいと思う。わたしにとっても素敵な発見のある1冊になりました。2024/06/20
イヴ
8
目の見えない『シーンレス』の著者がスマホを手にした事で起きた自身の生活の変化を綴ったエッセイ。様々な場面で生活を助けてくれる大切な「相棒」となったスマホとその技術の進歩への感謝や(目が見える見えないに関係なく)スマホとの付き合い方、デジタル・SNSが普及した社会でどう生きるかについて考えさせられる一冊でした。 2024/08/04
ユウティ
7
“シーンレス”は時代に合ったカジュアルめで使いやすい言葉に感じた。著者は目が見えないスーパマン。そんな人が日々の暮らしにiPhoneを使うようになって、他者の助けが必須だったさまざまな生活のハンデが解消され、それにつれてご自身の意識も変わっていったという経験を連ねたエッセイ。この方の感じるバリアとはもちろん違うだろうけれど、シーンフルでも誰かの助けの上で生きているわけで、当たり前なのも幸せだけれど、自立して、たまには自由を感じて感謝して生きれればなあと思った。彬子女王のエッセイに似た感じがした。文体かな?2024/12/14
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