出版社内容情報
名門大学で生物化学の博士課程を目指す院生のウォレスは、南部出身の黒人でゲイ。ある夏、表向きはストレートの白人の同級生との出会いが、彼の中に眠っていた感情、痛み、渇きを呼び起こす。米国のミレニアル世代のリアルな葛藤を描く、ブッカー賞最終候補作
内容説明
ある輝かしい夏の日。生物化学の研究をする大学院生のウォレスが夏のすべてを費やした線虫の培地に、カビが生えていた。ウォレスはただ、笑った。数週間前に父が死んだ。心配してくれる友人たちをよそに、ウォレスはこれっぽっちも悲しみを感じなかった。感情と向き合うことを避けていた中、同級生の同性の友人と一夜を共に過ごした。ウォレスの中に眠っていた過去のトラウマ、温もりへの渇望が目を覚ました―。ニューヨーク・タイムズ紙ほか、欧米の各紙誌で年間ベストブックに選出。デビュー作にしてブッカー賞最終候補作となった注目の一冊。
著者等紹介
テイラー,ブランドン[テイラー,ブランドン] [Taylor,Brandon]
1989年、アメリカ南部のアラバマ州に生まれ、敬虔なパブティストの家庭に育つ。同州のオーバーン大学を卒業後、中西部のウィスコンシン大学マディソン校の修士課程、アイオワ大学の創作科でそれぞれ学位を取得した。アイオワでは文芸サイト「リテラリー・ハブ」のライターや、LGBTQのライフスタイルをめぐるオンライン雑誌への寄稿などをして活躍。2020年に刊行された本書『その輝きを僕は知らない』はブッカー賞の最終候補、また全米批評家協会賞のデビュー作部門であるジョン・レナード賞の最終候補となり注目された。2021年には初の短篇集Filthy Animalsが刊行され、優れた短篇集に贈られるストーリー賞を受賞
関麻衣子[セキマイコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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