3つのゼロの世界―貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済

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3つのゼロの世界―貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152097446
  • NDC分類 330.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ブレグジット、トランプ現象、加速する温暖化…分断と危機を乗り越える道とは? ノーベル平和賞受賞者による「新・資本主義」宣言!世界はいま、資本主義の機能不全に苦しんでいる。グラミン銀行を創設し、ノーベル平和賞を受賞したユヌス博士が「ソーシャル・ビジネス」「起業家の精神」「効果的な金融制度」の3つを柱に、豊富な具体例を交え、課題解決の方策と新経済秩序の可能性を語る。

ムハマド・ユヌス[ユヌス ムハマド]
著・文・その他

山田 文[ヤマダ フミ]
翻訳

内容説明

トランプ現象、格差の拡大、加速する温暖化…世界はいま、資本主義の機能不全にあえいでいる。貧困者のための銀行・グラミン銀行を創設し、母国バングラデシュの貧困を大きく軽減した功績によりノーベル平和賞に輝いたユヌス博士が、世界に広がるグラミン・グループと関連団体の活動をもとに、人類が直面する課題を解決するための具体策を語る。

目次

第1部 問題(資本主義の欠陥;新たな文明を創る―対抗経済としてのソーシャル・ビジネス)
第2部 3つのゼロ(貧困ゼロ―収入格差に終止符を打つ;失業ゼロ―われわれは仕事を探す者ではなく仕事を創る者である;二酸化炭素排出ゼロ―持続可能な経済を創る;よりよい未来へのロードマップ)
第3部 世界を変える巨大な力(若者―世界の若者に元気と力を与える;テクノロジー―科学の力を解き放ち、すべての人を自由にする;グッド・ガバナンスと人権―すべての人にうまく機能する社会を作る鍵)
第4部 未来への足がかり(われわれが必要とする、法律と金融のインフラ;明日の世界をデザインし直す)

著者等紹介

ユヌス,ムハマド[ユヌス,ムハマド] [Yunus,Muhammad]
バングラデシュの経済学者・社会活動家。1940年、バングラデシュのチッタゴン生まれ。ダッカ大学を卒業後、米ヴァンダービルト大学で経済学博士号を取得。72年に帰国後、チッタゴン大学経済学部長を務める。74年のバングラデシュ大飢饉における貧しい人々の窮状を目の当たりにし、83年に「グラミン銀行」を創設。2006年、グラミン銀行と共にノーベル平和賞受賞。その他、マグサイサイ賞、米大統領自由勲章、米議会名誉黄金勲章など受賞・受勲多数

山田文[ヤマダフミ]
翻訳家。イギリスの大学・大学院で西洋社会政治思想を学んだのち、書籍翻訳に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TATA

36
グラミン銀行の創始者ユヌス氏による今の経済システムに対する提言。資本主義は利益を最大化することを目指すが、世界にとってはこれが大きな過ちと説く。そこから離れ、貧困、失業、二酸化炭素排出の三つのゼロのためソーシャルビジネスを広めるべきと。グラミン銀行創始者ということからこの方向への傾倒は理解するが、途上国ではよくても先進国ではそうはいかない。こういったことを考えるきっかけを与えてくれたことと今の経済システムに対する指摘の数々には感謝です。いい勉強になりました。2018/08/27

Mc6ρ助

8
なぜ資本主義が利潤を求めるのか子供のころから疑問だった。グラミングループのユヌス博士によると世の中の仕組みは強欲に利益を求めるように設計されている、人はそれほどまでには強欲ではないにも関わらず。かくて、ユヌス博士は新しい制度の設計を提案する。素晴らしい提案なんだけど、貧困にあえぐ女性たちに比べて、なべて世の中の男たちはアホと言われているような気がしてしょうがない。2018/08/01

ちーたん

7
すごく読みやすくて本当にすばらしい。そして夢のような、でも成果が出ている。ユヌス先生の講演会に行って、自分のやるべき仕事を見つけたいが、貧になっている現時点ではそれも叶わない。日本も正しい政治、正しい経済に変わりますように。2019/02/27

Sato

7
2006年にノーベル平和賞を受賞した、グラミン銀行創設者ムハマド・ユヌス氏の著書。今世界中で貧困・環境破壊・失業の問題が蔓延している。原因の一つは経済システムが「個人の利益を利己的に追求する」という目的になっていることだ。特に貧困は医療面、衛生面、失業、住宅問題など雪だるま式に影響が膨れ上がる。そこで筆者が促進しているのがソーシャルビジネス。貧困者に単にお金を恵むだけでは、自立できず、いつまでも依存し続けるだけで堕落してしまう。ソーシャルビジネスとグラミン銀行について、今後更に理解を深めていきたい。2018/04/09

ゆーや

4
2018年21冊目。2017年のオックスファムの発表によれば、世界人口の下位半分(36億人)よりも多くの富を、たった8人の富裕者が所有しているそう。このままの資本主義のあり方では富の偏在化は進む一方。そんな危機感から経済・金融のシステムそのものの変革を訴える著者。「失業から雇用へ」ではなく「失業から起業へ」、ユヌスさんの姿勢を強く感じる考え方。彼が一貫して信じているのは、人間一人ひとりが持つ可能性や創造力。貧困層へのマイクロファイナンスやソーシャルビジネスは、その哲学から生まれてきたのだと実感した。2018/04/22

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