出版社内容情報
最先端宇宙論を思考実験で体感させる「仏ベストサイエンスブックオブザイヤー」。
内容説明
「車いすの天才」ホーキングの元で理論物理学を学び、のちにホーキングのベストセラー（『宇宙への秘密の鍵』）の共著者となったフランスのサイエンスライター、ガルファール。彼は本書でこのアインシュタイン流の思考実験を大々的に展開することで読者がイメージを喚起しやすいよう導き、難しいことで知られるが不思議現象満載の先端宇宙論をまるで見てきたように体験する、「旅」へといざなう。フランスのベストサイエンスブック・オブ・ザ・イヤーを受賞、“レクスプレス”誌のベストセラーリストもにぎわせた名作科学解説、待望の邦訳。
目次
第１部 コスモス
第２部 宇宙の筋道
第３部 高速の世界
第４部 量子の世界に飛び込む
第５部 時空の起源
第６部 予期せぬ謎
第７部 わかっていることの一歩先へ
著者等紹介
ガルファール，クリストフ［ガルファール，クリストフ］ ［Ｇａｌｆａｒｄ，Ｃｈｒｉｓｔｏｐｈｅ］
英国ケンブリッジ大学で理論物理学の博士号を取得（指導教官はスティーヴン・Ｗ・ホーキングで、専門はブラックホールの情報パラドックス）。その後は科学解説者となり、自身のサイトやライブでの活動にくわえ、サイエンスライターとしても活躍
塩原通緒［シオバラミチオ］
翻訳家。立教大学文学部英米文学科卒業。訳書多数（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
126
読者を宇宙への旅に誘う体裁で語られる2016年現在の宇宙論。使う数式はE=mc²だけ、図解なしという野心作。読者のイメージ力に大きく委ねた思考実験で、好奇心を唆る軽妙な比喩や語りは「読者を誰ひとり振り落とさない」と豪語するだけあって親しみやすい。一般相対性理論、場の量子論などは図解なしの厳しさも感じる(割り切った姿勢がやや必要かも)が、時空の扱いが異なる両論の統合の難点や科学者の立ち位置は分かりやすいし、観測不可能な世界へのアプローチや考察される様々な仮説もユニーク。師匠ホーキングからの触発も大きそうだ。2022/06/17
わたなべよしお
21
自分が体験しているように具体的に宇宙、物質、エネルギーについて人類が知っていることを説明してくれる。が、個人的には「あなたは南の島の浜辺にいる」みたいなシチュエーションはどうでもいいから、もっと豊富で詳細な説明があった方が良かったかな。この手の本が苦手な人にはいいかもしれない。もっとも私も嫌いじゃないけど、苦手なので後半になるにつれて理解が怪しくなり、「弦」理論までくると全く理解不能になりましたけど…2017/12/18
猫ぴょん
16
読みやすいけど(^▽^;)分かりやすく説明しているんだろうけど(^^;理解出来ない部分が多くて自分にトホホ(/o＼) アインシュタインやその他たくさんの方の脳内ってどんなんだろうな～。そっちの方が興味あるヮ。 数ページ読んだら眠くなる日々でありました(;^ω^)2019/12/11
zoe
16
将来、世界はドンドン広がって、とても暗くて冷たくなるでしょう。この本はどれだけ著者のイメージを、共有できるかということでだと思いますが、これが結構難しくてできない。また、時間をかけて読むといいのでしょう。まあ、でもこの世の95％は目に見えない物であるので、想像できなくていいのかもしれませんが。2018/02/24
inami
16
◉読書 ★3.5 宇宙好きなんで読んでみました。著者は、現代の最も著名な理論物理学者のひとり、「スティーヴン・ホーキング」のお弟子さん。サイエンス本なのに出てくる方程式は、有名なE=mc^2のたった一つだけ、おまけに写真もイラストもグラフも一切なく、ひたすら文書で510ページ・・ちょいと疲れます。全体を思考実験物語風に仕上げているので読みやすく、面白く仕上がっています。「一般相対性理論、量子論、時空の起源、特異点、重力波・・」それにしても、”死にながら生きている猫”シュレディンガーさんよ、どういうこと・・2018/01/18
