出版社内容情報
イギリスの二大諜報機関MI5とMI6に在籍していたことを明かし、詐欺師だった父親の奇想天外な人生を打ち明ける。スマイリーなどの登場人物のモデル、紛争地域への取材、小説のヒントになった出来事、サッチャーをはじめとする要人との出会いも語る話題作
ジョン・ル・カレ[ルカレ ジョン]
加賀山 卓朗[カガヤマ タクロウ]
内容説明
東西冷戦、中東問題、ベルリンの壁崩壊、テロとの戦い―刻々と変化する国際情勢を背景に、ル・カレは小説を執筆し、『寒い国から帰ってきたスパイ』、『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』に始まるスマイリー三部作、『リトル・ドラマー・ガール』などの名作を世に送り出してきた。本書は、巨匠と謳われる彼の回想録である。その波瀾に満ちた人生と創作の秘密をみずから語っている。イギリスの二大諜報機関MI5とMI6に在籍していこと。詐欺師だった父親の奇想天外な生涯と母親、家族のこと。ジョージ・スマイリーなどの小説の登場人物のモデル。中東などの紛争地帯での取材やソ連崩壊前後のロシアへの訪問。二重スパイ、キム・フィルビーへの思い。PLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長、“ソ連水爆の父”サハロフ、サッチャー首相らとの出会い。作家グレアム・グリーン、ジョージ・スマイリーを演じたアレック・ギネス、キューブリック、コッポラなどの映画監督との交流と、実現しなかった数々の映画化の企画。謎に満ちた作家ル・カレの真実が明かされる、読書界待望の話題作。
目次
秘密情報部を厭うなかれ
グロプケ博士の法律
公式訪問
引き金にかかった指
心当たりのあるかたへ
イギリスの司法制度
イワン・セーロフの背信
遺産
無実の男ムラット・クルナズ
現地に出かける〔ほか〕
著者等紹介
ル・カレ,ジョン[ルカレ,ジョン] [Le Carr´e,John]
1931年イギリスのドーセット州生まれ。オックスフォード大学卒業後、イートン校で教鞭をとる。東西冷戦期にイギリスの諜報機関MI5に入ったが、MI6に転属し、旧西ドイツのボンにイギリス大使館の二等書記官として赴任、その後ハンブルクの総領事館に勤務した。1961年に『死者にかかってきた電話』で小説家としてデビュー、第三作の『寒い国から帰ってきたスパイ』(1963年)でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞と英国推理作家協会(CWA)賞ゴールド・ダガー賞を受賞した
加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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