世界を破綻させた経済学者たち―許されざる七つの大罪

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世界を破綻させた経済学者たち―許されざる七つの大罪

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152095589
  • NDC分類 331
  • Cコード C0033

出版社内容情報

一見エレガントな理論が、実はとんでもない破局の元凶だった──「NYタイムズ」の名物コラムニストが、フリードマンからアセモグルまでスター経済学者を筆刀両断、今後の対処策を示す痛快作。

内容説明

見えざる手、緊縮財政、規制緩和と競争重視、インフレ・ターゲット、投機の奨励、グローバリゼーションと自由貿易、データ偏重―いつの間にか、私たちの日常に浸透しているこれらの考え方。じつはこうした理論が、主流派の経済学者たちによって極めてあやしい基盤のうえに構築されたものであり、2008年の金融危機と現在の世界経済の混乱を招いた元凶だったとしたら?“ニューヨーク・タイムズ”などで長年経済コラムニストを務めたベテランの評論家が、アダム・スミスからケインズ、ミルトン・フリードマン、アセモグル&ロビンソン、ラインハート&ロゴフ、ピケティまでを俎上に載せ、経済学者たちの犯してきた過ちを筆鋒鋭く告発、学問の罪を問う警世の書。

目次

序章 大いなる損害
第1章 あまりに「美しい」理論―見えざる手
第2章 セイの法則と緊縮財政
第3章 政府の役割は限定的であるべし―ミルトン・フリードマンの過ち
第4章 インフレさえ抑制できればいい?
第5章 投機バブルなんて起きない
第6章 グローバリゼーション―世界版「フリードマンの誤り」
第7章 経済学は科学である

著者等紹介

マドリック,ジェフ[マドリック,ジェフ] [Madrick,Jeff]
アメリカの経済評論家、ジャーナリスト。ニューヨーク大学およびハーバード大学で経済学を学び、金融経済学の修士号を取得。“ハーパーズ”誌および“ニューヨーク・タイムズ”紙で経済コラムニストとして活躍し、現在はThe New York Review of Booksのレギュラー寄稿者、Challenge Magazineの編集者を務める。ニューヨークの名門私立大学クーパー・ユニオン人文学部の客員教授、センチュリー財団における「バーナード・L・シュワルツ政府再発見イニシアティブ」の理事を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

35
2014年初出。ケインズは、現実が変わった以上、理論も変わるべきだと考えた(42頁)。新古典派経済学者たちの過ち(60頁~)。フリードマンの過ち:政府が経済や国民生活で中心的役割を果たす理由はないというのは過ち(94頁)。著者は政府や市民が互いに助け合うという点を見過ごしているという(102頁)。大体、税金を払って政府にやらせているわけだから。複雑化した世界では、不平等の蔓延に対処するため積極的自由が重要になる。質の高い教育、医療、好ましい職、人間としての尊厳を保てる自由。2015/12/22

ダンボー1号

6
読んだけど頭に入ってこず。自分には難しかったらしい。付箋(ここがポイントかと言う箇所につける)1枚張ることなく終わってしまった。2015/10/08

O. M.

4
現在の経済苦境の原因として、七つの大罪(アダム・スミスの見えざる手理論、セイの法則、ミルトン・フリードマン、インフレ・ターゲット政策、効率的市場仮説、グローバリゼーション、経済学は科学という考え方)を指摘。美しい経済理論にこだわらず、現実を観察して、個別の課題に対処しなさい、という主張は完全に合意できます。日本の経済学者達には、この教訓、ちゃんと活用できているのでしょうか?2015/11/29

1959のコールマン

3
☆5。内容は主流派経済学、とくにフリードマン流派についての辛辣な批判。「経済成長の性格は国と時代によって異なり、関係する要素はきわめて多い。それにもかかわらず、経済学者たちは、経済成長に関して、いかにも科学的に見える画一的な説明をし続けている」p243。「経済学を科学にしたい、あるいは科学であるかのように扱いたいという強力なバイアスは、経済学の墓穴を掘るだけだ。このようなバイアスは、反知性的なものといわざるをえない」P244。経済学本の横に常に傍注役として常備したい書籍。2019/01/02

matsuyoshi30

3
経済史に名を残した主流派経済学者達が提唱した理論について、その誤りとそれがもたらした功罪を解説している。「神の見えざる手」理論が余りにシンプルで美しい理論であるために、現実的な提言であるべき経済理論がイデオロギーを内包してしまった。これまで主流派経済学者唱えてきた主張を、「見えざる手」理論に始まり「7つの大罪」として真っ向から批判している。巻末の松原教授による「現在の経済学が一種の美人投票である」という解説も痛烈。求められるのは、広く支持されている理論に対して、勇気を持って泥臭く反論を重ねていく姿勢だ。2018/03/06

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