出版社内容情報
フランスの田舎で手芸店を営むジョスリーヌの平凡な暮らしは、ある日宝くじを当てて一変する。私が本当に欲しいものは何だろう?人生に向き合う女性を描いたフランスのベストセラー。映画化決定
内容説明
フランスの地方都市で手芸店を営むジョスリーヌ。愛する夫と暮らし、友人たちとのおしゃべりを楽しむ平凡ながら幸せな日々を送っている。しかしある日、思いがけないことが起きる。気まぐれで買った宝くじが当選したのだ。ジョスリーヌは大金を前にして思い悩む―私が本当に欲しいものはなんだろう?フランスでベストセラーとなった胸を打つ物語。
著者等紹介
ドラクール,グレゴワール[ドラクール,グレゴワール] [Delacourt,Gr´egoire]
1960年、フランスのヴァランシエンヌ生まれ。1982年に広告業界に入り、クリエイティブ・ディレクターとして数々のヒット広告を生み出す。2011年に初の小説L’Ecrivain de la familleを発表。マルセル・パニョル賞など五つの文学賞に輝く。2012年に発表した第二長篇である『私の欲しいものリスト』はたちまちベストセラーになり、世界20カ国以上で刊行された
中島さおり[ナカジマサオリ]
パリ第三大学比較文学科博士準備課程修了、翻訳家、エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
126
2012年にフランスでベストセラーになった小説。ジョスリーヌと呼ばれる中年の女性が主人公。彼女はある日宝くじを購入し、高額の当選金を手にする。その当選金が彼女の生活に、思いもよらない波乱を引き起こすのだ。ほろ苦く、滑稽な大人のためのお伽噺。きれいではないのだが、優しく繊細なジョスリーヌは魅力的な女性だ。身近にこんな人がいたら、好きになるかもしれない。夫のジョーは粗野なところはあるが、それなりに魅力のある人物。しかし、大きな過ちを犯してしまう。物語の結末は物悲しい。痛切な教訓を示していると思う。2016/11/06
藤月はな(灯れ松明の火)
72
宝くじで1800万ユーロが当たったジョスリーヌ。もう、幸せだった彼女は普通に生活しつつも欲しいものを考えるが・・・。過去のことから容姿に自信がないジョスリーヌ。でもジョスリーヌはあんなに自虐的なのは「謙虚を装った傲慢さ」を隠しているだけに過ぎなくて、私はあまり、好きじゃありません。夫の後悔は男あるあるですね。しかし、最後の「私は愛されている。でも私は愛していない」は『魔女と呼ばれて』の「道化まつりの夢のあと、鳴りやんでみれば風ばかり」という言葉を思い出して満たされたようでいて虚しい笑いが溢れるしかない。2016/11/13
tokotoko
44
久しぶりの外国小説。なぜか図書館で予約してて、読んでみた。フランスの地方で手芸店を営むジョスリーヌ。ひたすら彼女の独白で、この本はできている。ちょっと読みにくいなって思ったけど、人の考えは、過去~今~未来や、自分と周りの人との間を、きっといつも動いてるもの。だから、頭の中を文章にすると、こんな感じかもって思うと、次は何なの~?って面白くなってきた。宝くじが当たったジョスリーヌに何が起こるのか?何回か作るリストが、最後にはどんなリストになるのか?もし興味があったら読んでみてね!私は結構好きな最後・・でした。2014/05/02
♪mi★ki♪
34
手芸店経営、容姿は少々太め、子供2人は既に成人自活、工場勤務の夫と平凡な生活を送る47歳の女が約20億円の宝クジに当たる。大金を手にしたことから予想される夫婦の関係性の不安から夫には当選を伝えなかったが…。愛情と信頼は心が満たされた人生には必需であり、お金じゃ買えず、無いと生きている気がしない。かと言って、素寒貧もまた不幸だ。わたしゃ、どっちも欲しいです。w当たり前でしょ。人間だもの。(›´ω`‹ )2017/02/09
miyu
29
結構長く生きているが今まで自腹で宝クジを買ったことがない。運を天に任せるような宝クジよりも買うなら馬券を選ぶタイプ。なので世間様がよく「1億円当たったら会社辞めて海外に行くっ!」と叫ぶ気持ちが少しも解らない。自分が大金を手にしても淡々と出社し仕事もこなし定期的に泳いでふらっと旅もする、といった基本のスタイルは変わらないだろう。この本を読んで「ただ欲しいものがないだけかも」とふと思った。家族が一番大事って言ってみたいものだ。この物語の旦那は最低だから、この結末は苦いながらもかえって良かったのではないかな。2014/08/21
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