出版社内容情報
特捜部はロシア人の有人搭乗兵器売買を察知、元ロシア警官のオズノフ警部は闇市場への潜入捜査を開始した。自分の過去の凄惨な経験を知る男と再会したオズノフは、時と国を跨ぐ因縁の対決に挑む
内容説明
警視庁との契約を解除されたユーリ・オズノフ元警部は、旧知のロシアン・マフィアと組んで武器密売に手を染めた。一方、市場に流出した新型機甲兵装が“龍機兵(ドラグーン)”の同型機ではないかとの疑念を抱く沖津特捜部長は、ブラックマーケット壊滅作戦に着手した―日本とロシア、二つの国をつなぐ警察官の秘められた絆。リアルにしてスペクタクルな“至近未来”警察小説、世界水準を宣言する白熱と興奮の第3弾。
著者等紹介
月村了衛[ツキムラリョウエ]
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。在学中、清水邦夫、高橋玄洋に脚本・演劇を学ぶ。卒業後予備校講師として現国・古文・漢文の教鞭を執る。1988年『ミスター味っ子』で脚本家としてデビュー。2010年『機龍警察』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サム・ミイラ
223
これほどに映像化してほしいシリーズも滅多にない。というよりもうほとんど映画である。場面場面が目に浮かぶ。アニメのような話と聞いていたのでその手の話が苦手な私は正直期待してなかった。だが読んでみるとこれがすこぶる面白い。特にこの暗黒市場は龍機兵=ロボットの闘いよりも日本警察の捜査や官僚の権力闘争に重きが置かれ、第二章のロシア編では主役のひとりユーリ警部のロシア民警時代の過去が語られる。そしてそれが鍵となる。これはもうアニメを装う大人の読み物だ。パトレイバーとゴルゴ13が合体したような規格外小説なのである。2017/09/03
KAZOO
185
この巻はロシア出身の主人公の半生などが大半を占めています。いままでもそれぞれの主人公の生い立ちなどが語られてきましたが、この巻はかなり読みでがありました。というかこのシリーズ全てがかなり濃い密度の話になっていて、いつも高村薫さんの作品を思い出してしまいます。この本の主人公が警察との契約を解除され、その後もとの武器密売に戻るが・・・・。結構感動を与えてくれます。2016/12/03
しんたろー
166
月村了衛さん初読み。なのに、シリーズ3作目から読み始めたので、設定を理解するのに手間取り、慣れないロシア名義に苦労して、途中まで入り込めなかった。主要人物・ユーリの人生に焦点を当て、それが事件に深く関わる構造なので、感情移入できるようになってからは俄然面白くなった。まるで、マニアが沢山いる有名アニメのような世界観で、様々な名作漫画をミックスして大人向け小説にしたように感じた。迫力ある戦闘シーンと人間ドラマがサスペンスフルに描かれているのが楽しい。他のメンバー、ライザと姿の物語も気になるので、読み進めたい。2017/09/17
猿吉君
147
機龍警察3作目、冴えわたる月村節を堪能、どんどんスピード感が増してきていてキャラの魅力もマシマシです!①今回が一番読み応えがありました、ユーリいじめ過ぎです(笑)②半端無いどん底からのラストの盛り上がり、読後も爽やかで最高!③鈴石主任も後半活躍、エキスパートぶりを発揮。④しかし敵って何が目的なのか全く不明、私利私欲なのか国の為なのか?⑤長く続いたらユーリのロシア帰国編あるかも。点数:90/100→後半うおおお!って心の中で叫びながら読んでました、多分ならないと思うんですが3人とも幸せになって欲しい(笑)2020/10/15
utinopoti27
131
日本警察が誇る龍機兵「バーゲスト」搭乗員ユーリ・オズノフ。ロシア民警「誇り高き痩せ犬」の一員として、生涯を捧げると誓った彼は、なぜ祖国を追われ、日本警察の傭兵となったのか。過酷な事実が綴られていきます。そして今、囮捜査官として機甲兵装の闇市場に潜入した彼に、最大の危機が・・。重苦しい緊迫感に支配された展開から、一気に規格外のアクションへ。追う者と追われる者、極寒の雪原で繰り広げられる決死の逃走劇。そして「痩せ犬」は「バーゲスト」との邂逅を果たし、最後の闘いに臨むことができるのか。月村ワールド、ハンパなし!2018/10/29
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