出版社内容情報
切り出される神殿、水に沈む町、遠い死者――。若い夫妻が目にする喪失のかたち。世界的ベストセラー『儚い光』の著者の傑作文芸長篇
内容説明
1964年。結婚したばかりの夫婦がナイル川のハウスボートに住んでいた。アブ・シンベル神殿の移築工事に関わる技術者である夫エイヴァリー。植物を深く愛する妻ジーン。二人が出会ったのは、海路建設のため水が消えたカナダの川のほとりだった。壮麗な神殿が切り出される様子を見守りながら、二人はひそやかにお互いの記憶を語りあう。しかし、その絆は思いがけない悲劇に襲われた。カナダに帰国した後、距離をはかりかねた二人は別居を決める。そしてジーンが出会ったポーランド人の亡命画家が語る、戦時中のワルシャワの話は、ジーンとエイヴァリーをさらに遠ざけるように思われた―人の心身に訪れる変化を探訪し、緊密で詩情あふれる世界を描き上げたオレンジ賞受賞作家の傑作。
著者等紹介
マイクルズ,アン[マイクルズ,アン][Michaels,Anne]
1958年、カナダのオンタリオ州トロントに生まれる。第一詩集The Weight of Oranges(1986年)でコモンウェルス賞を受賞。第二詩集Miner’s Pond(1991年)でカナダ作家協会賞を受賞。1996年に発表された長篇第一作『儚い光』(早川書房刊)はオレンジ賞をはじめ多数の文学賞を受賞し、ベストセラーとなった。トロント在住
黒原敏行[クロハラトシユキ]
1957年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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