• ポイントキャンペーン

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (増補版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 448p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152091666
  • NDC分類 331
  • Cコード C0033

内容説明

これまでの経済学では、人は合理的に行動するものと考えられてきた。だが、本当にそうだろうか。本当はおなじ味でも、雰囲気のいいカフェのコーヒーにはファストフード店のコーヒーより高いお金を払っていないだろうか?また、上等の靴下が必要だったのに、一足ぶんおまけされていた安物の靴下を買ってしまったことは?そう、人は不合理な行動をとるものなのだ。経済行動に大きく影響しているにもかかわらず、これまで無視され誤解されてきた、人の不合理さを研究するのが、行動経済学という新しい分野である。ユニークで愉快な実験によって、人がどのように不合理な行動をとるのかを系統的に予想することが可能になっている。また、「おとり」の選択肢や、価格のプラセボ効果、アンカリングなど、人の理性を惑わす要素を理解するとき、ビジネスや投資、政治の世界でも、驚くほどのチャンスがもたらされるのだ。行動経済学研究の第一人者がわたしたちを動かすものの正体をおもしろく解説し、話題になったベストセラー行動経済学入門に、新たに2章を書き下ろし、刊行後の反響を受けた考察を追加した増補版。

目次

相対性の真相
需要と供給の誤謬
ゼロコストのコスト
社会規範のコスト
無料のクッキーの力
性的興奮の影響
先延ばしの問題と自制心
高価な所有意識
扉をあけておく
予測の効果
価格の力
不信の力
私たちの品性について その1
私たちの品性について その2
ビールと無料のランチ

著者等紹介

アリエリー,ダン[アリエリー,ダン][Ariely,Dan]
行動経済学研究の第一人者。デューク大学教授。テルアビブ大学で心理学を学んだ後、ノースカロライナ大学チャペルヒル校で認知心理学の修士号と博士号、デューク大学で経営学の博士号を取得。その後、MITのスローン経営大学院とメディアラボの教授を兼務した。この間、カリフォルニア大学バークレー校、プリンストン高等研究所などにも籍を置いている。人間がどのように決断をするのか、特になぜ不合理な決断をおこなうのかについて、メジャーな論文誌だけでなく、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・ポストなどでも研究が紹介されている

熊谷淳子[クマガイジュンコ]
翻訳家。大阪教育大学卒、コロラド大学修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

43
備忘録:私たちが日常的に感じたり、経験したりしていることが題材なので、脱力したり笑ったり。私たちの腸内細菌が日和見菌で占められているのと一緒で、世間も本当は楽して生きていたい集団の集まりだし、周囲の目を気にするし、「良い医者」を人に決めてもらったりするのよね~。何の解決にもならないけれど、なあんだ、みんなおんなじなんだね、と肩の力が抜ける共犯者的な快感を持てる本です。読み友さんの感想から。2024/01/16

たー

33
経済学が何世紀も人間を合理的だとみなしてきたこと自体がある意味不合理だと思ったりもする。2013/10/27

デビっちん

27
再読。自分で理詰めに考え決めているつもりでも、周囲の状況や環境から自分では知らず知らずのうちに大きく影響を受けていることがわかります。言葉を変えると、合理的に考える前の前提条件は見落としやすいということでしょうか。その選択の背景にあたる部分を知り、解決策を提示してくれている本書は有益で、例えや実験内容も読んでいて面白いです。2019/03/13

えちぜんや よーた

26
HIVの問題や不正会計問題など書きにくいこと、 口に言うのもはばかられるようなネタに対して ミクロ経済学の手法を用いて問題と解決法の提示を行っています。すべての章が、 1.仮説・問題の提起 → 2.実験 → 3.実例紹介 → 4.結論 という構成になってます。 時間のない人は。1・4を読むだけでOKかと。2、3は、「クイズ100人に聞きました」に近い感覚。でも深夜枠でしか放送できない。。。2012/09/11

おおにし

23
行動経済学の本ではカーネマン先生の「ファスト&スロー」が有名だが、本書の方が身近な話題が多く読みやすかった。我々がいかに不合理な行動をするかを巧妙な実験で明らかにしていくところが何とも面白いが、その結論はちょっと悲しいものだ。「わたしたちはみな、自分が何の力で動かされているのかほとんどわかっていないゲームの駒である。」どんなに頑張っても不合理な行動や決断を自ら回避することはできないのだ。これが自分だけの問題なら絶望するしかないけど、人間が抱える能力の限界なのだから気楽にとらえた方がよいですね。2014/06/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/657604
  • ご注意事項