内容説明
中国と台湾の政治緩衝地帯として、また国際貿易の中継点として建造された人工島『新台湾』は、アジアの金融センターの地位を占め繁栄している。新台湾において非公式の存在である中国公安支局は、新台湾の経済安全保障に関わる猟奇殺人事件を追っていた。焼け残った遺体は、首を切断され股の間に置かれるという凄惨なものであり、現場付近では正体不明の銀色の動物を目撃したという証言もあった。事件当時、現場周辺にいたため勾留されたスロヴェニア出身の青年ロビン・スレイマンの事情聴取を進めていた女性局員・耶恵雨は、青年の瞳に自分と同じ黄色の輝きを見る。彼が釈放された翌日、新たに数人が惨殺される事件が発覚、現場には黒人の右手が残されていた―。聖なる異形者の血と暴力と祈りの物語。俊英が描く、傑作近未来バイオレンス伝奇SF。
著者等紹介
岡田剛[オカダタケシ]
1979年石川県生まれ。2004年に『ゴスペラー湖底の群霊』でデビュー、新人離れした描写力が高い評価を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とくけんちょ
37
非常に読みづらい本であった。新台湾という人工島で発生する猟奇的殺人。近未来、バイオレンスと楽しめる要素が満載やと読み始めた。刑事の部分にどっかり腰を落ち着けて物語が進むのかと思いきや、話があっちへこっちへ落ち着きがない。そのため、どの要素に力を入れられているのかがはっきりわからず、内容が掴みにくい。こっちも意地になり、結末まで見届けたが、やっぱりよくわからなかった。2019/05/26
Mits
1
なんだか、文章が硬くてとても読みにくかった。バトルシーンなんかでは、何がどうなってるのか理解できなかったり。だけど、話の本筋のアイディアや舞台設定はなかなかいいと思う。バイオレンスでスプラッタだけど、そこ以外は純情で青臭くもある。2009/10/02
matsu0310
1
☆☆☆☆ここ最近じゃ出色かも!まだまだクドいし盛り上げ方もてんで勿体ないが、「人間」に対する目線が浅すぎず自己満でないトコが期待度大大!2009/09/13
Ai
0
なぜかわからないが、読みにくかった。表現が冗長なのか、もしくは足りないのかどっちだったんだろう。ディストピアなアニメを観ているような感じでした。2016/01/22
bbb
0
△。SFではない気がする。設定、舞台の必然が読み取れなかった。2012/01/22