内容説明
十年前の絵師殺人事件の調査に努めるキム・ホンド。一方、御真影を破いた罪で宮廷を追われたシン・ユンボクは富豪キム・ジョニョンのお抱え絵師として働きはじめ、惹かれ合った琴妓チョンヒャンとの再会を果たす。しかし、絵師殺人事件の恐るべき真相は、ふたりの天才絵師をいやおうなく対決へと導いていく。絵画に隠された謎に迫るふたりを待つ真実とは?韓国でベストセラーになり、ドラマ化された歴史美術ミステリ。ついに感動のクライマックス。
著者等紹介
イジョンミョン[イジョンミョン]
雑誌社と新聞社で記者として働く。2006年、ハングル創成をめぐる学者殺人事件を題材とした歴史ミステリ『根の深い木』(未訳)がベストセラーとなる
米津篤八[ヨネズトクヤ]
早稲田大学政経学部卒、朝鮮語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りかい
2
歴史物なだけに終わり方はわかっていたし、二人が幸せになれないことはわかっていたけれど。それでもなんだか切ないなと思ってしまう。2011/02/11
紙虫
1
形式として絵に描かれたすべてに意味があり、鑑賞する側にも知性と教養が必要とされる。あるがままに人の姿を描いた二人の絵にも、絵の中の登場人物はそれぞれに思いを抱いて、風刺や批判が込められている。現存する二人の絵を随所にはさみ作中人物に案内させながら、すべての謎がほどかれ、韓国の恨精神お得意の復讐劇に幕がおります。そこは絵師ならではの方法で。ホンドの熱い思いがあふれてせつない結末です。2012/11/17
naonchi
1
上巻最後でやっと本格的に殺人事件の捜査が始まる、かと思ったら相変わらずの絵画対決・・・面白い本だったけれどミステリーではなく「歴史小説」だった。ドラマ化されたくらいなので話の運びはドラマチック。もっとミステリー色が強ければ「薔薇の名前」に近くなったのに、と思うけど知らない時代の知らない世界を垣間見れるという小説ならではの面白さを久々に感じられる一作。2011/10/09
三月★うさぎ
1
ドラマの原作でしょ?って軽く読み始めたけど、小説としてスゴく面白い!韓国版のダ・ヴィンチ・コードだ。二人の天才絵師の物語。どこまで史実に即しているか分からないけど、実際に描かれた絵を使って、謎解きまで絡めて、説得力のあるストーリー展開になってる。『ダ・ヴィンチ〜』より登場人物がイキイキしてて、好き。韓国の博物館なり美術館なりに行って、彼らの絵を見たくなる。ドラマはまだ途中までしか見てないけど、この展開ならばこの先楽しみだ。2011/03/01
絵下山の紅葉
1
ドラマを見ていたので情景が浮かんで面白かった。どこまでが史実なのか分からないけど、絵を中心に物語が進んでいく2010/10/31