内容説明
舞台は18世紀、李氏朝鮮。ふたりの天才絵師が宮廷にいた。ひとりは宮廷絵師の候補生たちを指導する図画署生徒庁教授のキム・ホンド。もうひとりは型破りな絵ばかり描く図画署の問題児シン・ユンボク。ふたりが師と弟子として、またライバルとして交流を深めていくなか、キム・ホンドに正祖から命令が下る。十年前に起きた未解決の絵師殺人事件の真相を解明せよ、と。それはシン・ユンボクの人生をも変える謎解きの始まりだった―。絵画に隠された謎に迫るふたりをまちかまえる陰謀とは。韓国でベストセラーになり、ドラマ化された歴史美術ミステリが待望の刊行。
著者等紹介
イジョンミョン[イジョンミョン]
雑誌社と新聞社で記者として働く。2006年、ハングル創成をめぐる学者殺人事件を題材とした歴史ミステリ『根の深い木』(未訳)がベストセラーとなる
米津篤八[ヨネズトクヤ]
早稲田大学政経学部卒、朝鮮語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紙虫
2
ドラマの脚本が良くできていると思ったら、きちっとした原作があり、ヒットメーカーの脚本家の手にかかってるからだったんだね。ルネサンスとよばれた18世紀朝鮮で、形式が重視される絵画界の地平を広げた二人の天才画家、キム・ホンドとシム・ヨンボク。彼らの出会いと絵師という遠い地平を目指す姿を、当時の風俗を取り入れながら、イ・サン王の密かな望み、10年前の2件の殺人の謎、そしてユンボクの秘密などをちりばめながらつづられます。景福宮~より格段にストーリーの展開、立体的なキャラクター像に進歩がみられます。2012/11/16
naonchi
1
実際の作品を提示しつつ進む絵画対決は興味深いけど、殺人事件捜査はどうなっちゃったのさ~、と気になってたらやっと捜査してくれるらしい・・・よかった~ぁ。ミステリーとしては下巻に期待。2011/10/08
三月★うさぎ
1
面白い。でも下巻を読まないとなんともいえないな。2011/02/24
絵下山の紅葉
1
ドラマを見た後に読んだので情景が良く浮かんだ。面白かった2010/10/31
待つ子
1
厳しい儒教社会は苦しいなぁ。絵についてのあれこれが好き。/この手の韓ドラは長いので、他の話も小説で読めばいいのかと気付いた。2009/09/11