内容説明
パロの聖双生児リンダとレムスは、友邦アルゴスにたどりつき、その支援を得て、パロ奪還軍を起こす。風雲急を告げる中原の情勢は、リンダとイシュトヴァーンの幼い恋を許さないばかりか、周辺諸国を巻き込んで、さらなる戦乱へと大きく動き始める。パロ支援に出陣したアルゴスの黒太子スカールには、かつて誰も夢想だにしなかった無謀とも思える奇策があった。策謀と剣戟の響きが渦巻く『草原の風雲児』『紅の密使』を収録。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
別名に中島梓。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。78年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へたれのけい
3
筆者も意識しているようですが、この巻に限らず後書きが要らないのではないでしょうか。初読みの読者向けの文としては?マークが付きます。本分だけで充分楽しめます。2017/03/30
myaown
2
いよいよグインともイシュトヴァーンとも袂を分かち、草原・沿海州へと世界が広がり登場人物がこんがらかって来る。辺境の、我が身のみを頼りにして闘うカンジが結構気に入っていたので、仮とはいえ兵を従え守られて進むパロの双児に物足りなさを感じてしまう。間に余人が入れば入るほど思いはストレートに伝わらないだろうし… などと思う。王として己が己を育てなければいけないとは試練だ。早く次を読みたい。図書館本なのだが何故だか7が欠落している。連続ものの1つだけナイなんてこれはイジメだろうか?仕方がないので文庫本を借りる。 2014/09/06
もだんたいむす
0
2013.10.16 読了2013/10/16
こんこん
0
それぞれの運命のすれ違い、その始まり。2009/08/03