教室へ

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152089878
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

2008年カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞映画原作小説。パリ市内の中学校で教師をしている私は、日々ストレスを募らせていた。私語や反抗が目立つ生徒、妨害される授業、学力格差、校内暴力、人種間の対立など、次々と難題が持ち上がるが、解決の糸口はまったく見えてこない―教育現場の現実をセンセーショナルに描き、フランスでベストセラーを記録したドキュメンタリー・ノヴェル。ラジオ局フランス・キュルチュールと雑誌「テレラマ」共催の文学賞を受賞。

著者等紹介

ベゴドー,フランソワ[ベゴドー,フランソワ][B´egaudeau,Francois]
1971年、フランス西部のヴァンデ県生まれ。ナント大学にて現代文学を学び、中等・高等教育の教員資格を取得した。時間の融通がきく教員の立場を生かして執筆活動を始め、2003年に第一作目の小説Jouerjusteを、2005年には第二作目のDans la diagonaleを発表し、好評を博した。2006年発表の第三作『教室へ』は、ラジオ局フランス・キュルチュールと雑誌「テレラマ」共催の文学賞を受賞。17万部の売り上げを記録するベストセラーとなった。また同書はローラン・カンテ監督によって映画化され、2008年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを獲得した

秋山研吉[アキヤマケンキチ]
1974年生まれ、自由学園卒、フランス文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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sibafu

4
2008年のフランス映画『パリ20区、僕たちのクラス』の原作。映画がすごくよかったので小説を読んでみた。パリ19区にある中学校の教室、職員室、他学校内での出来事がストーリー性はほぼ無い状態で淡々と進んでいく。セリフが多く、説明や心理描写などが少ないのでフランス文化に疎い自分としてはわからない部分が多かった。日本人が読む小説としてはあまりよくない。19区というのは移民が多い地区らしく、だからこそフランス語の学習が不得手。移民の生徒たちを感情的に教育するフランス語教師、という構図は文化の植民化に見える。2013/02/16

ミズキ

3
移民が多いパリ19区の中学校の国語教師と、担当クラスの生徒たちの群像劇。心情は一切排除して、主に会話記録のような文体に慣れると、かえって登場人物たちの気持ちが剥き出しのナイフのように心に刺さる。2017/01/14

コウジ

1
淡々と教室内での出来事が綴られるのみで、特にストーリーであったり、起承転結の無い書き方です。そう聞くと、中身が退屈な様に思える所ですが、これが非常に面白かったです。変わった表現方法ではあるものの、あとがきでもありますが、主人公である教師の内面等も極力抑えて表現されており、首尾一貫している所がこの作品に魅力を与えている様です。先に映画を観た後に小説を読んだので、多少のイメージのズレはあったものの、魅力ある作品である事に変わりはありませんでした。教師の友人に薦めてコメントを聞きたい所です。2011/05/11

Hiroyuki

1
「学校」や「教育」について書かれた本(たとえそれが小説であってもも)にありがちな説教臭さがないというのが特徴でしょうか。ただ、分析的になるのを極力避けようとするあまり、拡散的になりすぎているという印象はあります。もっともそれとて著者の狙いなのかもしれませんが。2010/08/02

たかーき

1
不思議な雰囲気の、リアル教育現場物語(というか断片集)フランス版。日本の、やや煽動的な学級崩壊物語と比べると、おとなしめで、淡々としてて、不思議な後味でした。(2009年4月2日★★★★)2009/04/02

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