内容説明
重度の自閉症にとらわれた息子デールをかかえ、途方にくれていた一家のもとに、1匹の子犬、ヘンリーがやってきた。それまで誰とのコミュニケーションも拒んでいるかのように見えたデールは、ヘンリーとだけは奇跡的に心を通わせはじめる。母親のヌアラは、その無邪気な子犬にすべての希望を託し、デールを世界へ導きだす試みに乗り出した―絶え間ない努力で自閉症に挑み続け、息子の成長を支えてきた母親が、その18年間を振り返って綴る感動のノンフィクション。
目次
第1部 ヘンリーが来るまで(言葉;変わった子;「木」;爆発 ほか)
第2部 ヘンリーが来てから(ヘンリー じつに役に立つ犬;声;蹴飛ばし事件;つくるか壊すか ほか)
著者等紹介
ガードナー,ヌアラ[ガードナー,ヌアラ][Gardner,Nuala]
看護師として勤めながら夫のジェイミーと協力し、息子のデール、娘のエイミーを育てた。現在は自閉症児の教育を支援する団体で活動するかたわら、各地で講演も行なっている。スコットランド在住
入江真佐子[イリエマサコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぶんこ
33
自閉症のお子さんを持つご両親達全員に読んで貰いたい。デールのご両親の取り組み方が凄い! しかも2人目の子供のエイミーまでもは自閉症と知った時の衝撃を思うと、いたたまれませんでした。よく乗り越えられた! そしてスコットランドの自閉症児や障害児に対するセイフティ・ネットの充実にも感嘆しました。それを上手に利用出来るまで、調べ、交渉し、諦めなかったご両親には頭が下がります。そして犬が与えてくれた無償の愛情も素晴らしい。もう一つ驚いたのは、おじちゃんおばあちゃんへの、孫の愛情です。そのように育てた親の偉大さに。2014/08/26
ミカヅキカゲリ
2
感動的だった。読み応えがあった。ドラマになっているみたいなので、観てみたい。2011/04/03
Yuki
1
仕事柄、今まで出会った子どもたちのいろんなシーンと重なった。そして、ご家族の努力と苦悩もを改めて知った。この本と出会えたことに、ありがとう😊です。2019/03/08
ひろたけ
1
自閉症の子と家族、犬のヘンリーによって成長していく。でもこの両親はすごい。 そしてヘンリーとのわかれ つらかった。 2013/08/05
Mikiko Fujii
1
犬好きで自閉な自分にピッタリの本。デールくんの気持ちが痛いほどよく分かるので、涙なしでは読めなかった。2012/10/17