内容説明
サンディエゴ市警殺人課の刑事ロビー・ブラウンローは三年前、火事になったホテルから客を救おうとして、六階の窓から落下した。彼は奇跡的に一命を取りとめるが、頭を強く打ち、その影響で感覚に変化が生じることになった。共感覚という知覚を持つようになり、話し手の言葉にこめられた感情が色と形を伴って目に見えるようになったのだ。相手が嘘をつくと赤い四角が見えるため、嘘を見破れるようにもなった。彼は今、ひとつの事件の捜査にあたっていた。サンディエゴ市倫理局捜査課の捜査官ギャレットの死体が自動車の中で発見されたのだ。当初は自殺の可能性も考えられたが、何者かに至近距離から銃で撃たれたことが判明した。さらに、ギャレットが市を揺るがす内容のビデオディスクを持っていたことが明らかになる。そこには、売春婦のもてなしを受けている市の有力者たちの姿がおさめられていた。ロビーは特別な知覚を生かしながら有力者たちの調査を進めるが、やがて意外な事実が浮かび上がってくる…。『サイレント・ジョー』『カリフォルニア・ガール』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した俊英が、斬新な設定で描く会心作。
著者等紹介
パーカー,T.ジェファーソン[パーカー,T.ジェファーソン][Parker,T.Jefferson]
ロサンジェルス生まれ。カリフォルニア大学アーヴァイン校で英文学を専攻する。1976年に卒業後、新聞記者となり、オレンジ郡記者クラブから三度表彰された。記者生活を送るかたわら小説の執筆を始め、1985年に処女作を発表。その後、第9作の『サイレント・ジョー』(2001年)でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀長篇賞を獲得した。さらに『ブラック・ウォーター』(2002年)、『コールド・ロード』(2003年)と話題作を発表しつづけ、『カリフォルニア・ガール』(2004年)でふたたびMWA賞最優秀長篇賞を受賞した
七搦理美子[ナナカラゲリミコ]
1960年生、津田塾大学国際関係学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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