内容説明
書物の世界には、多種多様な個性と信条の持ち主が集まる。文学作品の初版本コレクターは最良の一冊を求めて狂奔し、手つかずの美本や、著者の献辞や書き込みの入った手沢本には驚くべき高値がつく。稀覯本はいかにして生まれ、どのように現在の所有者の許にたどり着いたのか、そしてどれくらいの金が絡んできたのか?本書は、『ロリータ』『路上』『ハリー・ポッター』など、二十世紀の文学史上にその名を刻む二十冊の傑作の出版史をたどる。そのいずれもが初版本コレクター垂涎の本だ。それぞれの本に“歴史”があり、その著者たちにも悲喜交々のドラマがある。稀覯本ディーラーであり書誌学者でもある著者が、書籍に関する蘊蓄と作家たちの知られざる逸話を披露するエッセイ集。
目次
『ロリータ』
『ホビットの冒険』
『蠅の王』
『ドリアン・グレイの肖像』
『路上』
『ユリシーズ』
『息子と恋人』
『ライ麦畑でつかまえて』
『知恵の七柱』
『巨像』
『劣等生の協同謀議』
『ブライズヘッドふたたび』
『ピーター・ラビットのおはなし』
『三つの短篇と十の詩』
『二年後』
『動物農場』
『悪魔の詩』
『詩集』(一九一九)
『ハリー・ポッターと賢者の石』
『高窓』
著者等紹介
ゲコスキー,リック[ゲコスキー,リック][Gekoski,Rick]
リック・ゲコスキーは、稀覯本ディーラーにして研究家、出版者、評論家、書誌学者。ブッカー賞の審査員を務めた経験をもつ、本の世界ではその名を知られた存在。1944年にアメリカで生まれ、1966年、イギリスに渡り、オクスフォード大学で博士号を取得。1980年代半ばから稀覯本の売買を始め、主に二十世紀の英米文学を扱っている
高宮利行[タカミヤトシユキ]
1944年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。中世英語・英文学、書誌学が専門で、日本における西洋稀覯本研究の第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Susumu Kobayashi
Shun'ichiro AKIKUSA
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