内容説明
数学者チューリングが基礎を築いた数学的魔術により、平行宇宙から魔物じみた異生物が侵入してくる怖れがあることが判明した。この魔術的災厄の防止を目的として、英国政府が設立した組織が“ランドリー”である。ボブ・ハワードはこの秘密組織の新米エージェント。初の現場任務は、アメリカからの帰国を希望する大学教授との接触だった。哲学教授で赤毛美人のモーは、自分では気づかぬうちにオカルト的国防にかかわる研究をしていたため、アメリカ政府から帰国を許されなかったのだ。たんなる調整だけの初級任務のはずだったが、中東系テログループに彼女が誘拐されたことから事態は一変する。SWATチームの突入により彼女は無事奪還されたが、テログループの目的は謎だった。リーダーらしき人物がドイツ語を話していたことから、背後にナチス・ドイツの魔術研究機関アーネンエルベとの関連も推測された。真相究明のため、ボブとモーの二人は、アーネンエルベの資料があるアムステルダムの残虐行為記録保管所へと向かうが…!?表題作「残虐行為記録保管所」と、その続篇で2005年ヒューゴー賞ノヴェラ部門受賞作の「コンクリート・ジャングル」の2篇を収録したSF+クトゥルー+スパイスリラー。
著者等紹介
ストロス,チャールズ[ストロス,チャールズ][Stross,Charles]
1964年、イギリスのウェスト・ヨークシャー州リーズに生まれる。現在はスコットランドのエディンバラに妻と共に在住。ロンドン大学で薬学の学位を取得し、薬剤師として働き始めたが、その後ブラッドフォード大学に再入学しコンピュータ科学を学んだ。卒業後はプログラマーやテクニカル・ライターとして働く。幼いころからSF作家をめざしていたストロスだが、1986年イギリスのSF専門誌インターゾーンで短篇デビュー。2003年、アメリカのエース・ブックスから刊行された『シンギュラリティ・スカイ』で長篇デビューを飾る。シンギュラリティ後の宇宙を描いたこの作品は、処女作にもかかわらずヒューゴー賞、ローカス賞の候補となった。以来精力的な執筆活動を続け、2005年、中篇「コンクリート・ジャングル」でヒューゴー賞を受賞
金子浩[カネコヒロシ]
1958年生、早稲田大学政治経済学部中退、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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