内容説明
自称・Bワン探偵の私が事務所兼自宅マンションで目にしたのは、新宿のピンクサロンで知り合った加奈子の死体だった。頚から下の皮を剥かれた遺体を部屋へ運び込んだのは誰か?自称・Bワン探偵の直感は、私をマンションの管理人へと導く。だが、自称・Bワン探偵にとっても遺体の処理は問題だった。私は、物言わぬ彼女の熱い想いに応えてやることにした。剥きたての桃にまぶされる自称・Bワン探偵の精液。私は彼女をユニットバスで洗い清めてあげることにした。立ちこめる蒸気の中、茹だった彼女の肉。自称・Bワン探偵の私の手には、包丁の白銀の輝き。それは地獄の始まり。
著者等紹介
飯野文彦[イイノフミヒコ]
1961年山梨県生まれ。1984年、映画『ゴジラ』のノベライズでデビュー。以後、アニメ、ゲームなどのノベライズを数多く手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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那由多
20
『このミス』2008年版13位。あらすじの訳わからなさを解明したく、図書館で借りてきた。妄想にかられた男が語るおぞましき性愛。密室トリックは知りたいが、下品さが耐えられず斜め読み5倍速。途中から察した通りの結末だったけど、最後は自分でも理解しがたいスッキリ感を得た。嫌いではないのかもしれない。でも人には絶対薦めない。2021/01/14
YO)))
12
予想の斜め上をいくバッド・チューニングな怪作。バッド・チューニングといえば、ジュリーの「恋のバッド・チューニング」なわけですが、「ずれてるほうがいい」ってのも程度もんだなと。主人公は探偵の癖に一向に調査に出向かないな、などと思っていたのですが、やがてそういう問題では全くないことに気づきました。人体の穴からでる液体個体は大体出てきますので苦手な方は注意されたし。2013/09/09
ミサイルボーイ
7
世の中の妬み嫉み、血と臓物とあれやこれやをありったけぶち込んで活字にしたようなハイパーな作品でした。マジメに読むもんじゃあありません笑。世の中クソばっかなんだよと自暴自棄に陥っている方なんかには、あ、俺まだマシかもと思わせてくれるはず。私は大好きです!2016/12/22
ネムル
6
『ナジャ』「美とは痙攣的なものだろう」の引用から始まるから、イヤな予感もとい良い予感が。ピンサロ通いのド下劣探偵のはしたない日常が、チューニングのいかれた意識の流れで果てしなく続いていく。聞き込みの手土産に使う酒がないから、酔いどれた自分の小便を空き瓶に入れて持ってくとか、何十年前のこち亀だよと突っ込みたくなったり、女の死体を風呂場で洗い清める際に舟こいで茹でてしまったり、しょっぱなから色々とひどい。ラストに向けてもっとひどくなっていく。ネタだけじゃなくて、文体的にもイっちゃってるのでかなりツボにはまった2013/06/29
syachi
4
読メの人の感想を読んで、どんなもんだろうと読んでみた。そしてそうだねと。どのページにもエログロ有害系ワードが盛り沢山。おまけにキャラとしてもグロいのがいたりでもうね。さらっと読めることは読めるんだけどやってることはもうとんでもない。ミステリーとか刑事ものの殺人描写ですら駄目な人は確実に読むべきではないね。2015/10/28