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海外SFノヴェルズ
イリアム

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  • サイズ B6判/ページ数 782p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152087492
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

はるか数千年もの未来、地球化された火星のオリュンポス山のふもとに住む学者ホッケンベリーは、イリアムの平原でギリシア神話の神々や英雄たちがホメーロスの『イーリアス』さながらに戦うトロイア戦争を観察していた。神々にナノテクで復活させられたホッケンベリーは、この戦争の記録をとらされていたのだ。だが、彼は思いもよらぬ使命をある女神からさずかる。地球でわずかに生き残っている人類は、仕事も学問もせず、衣食住のあらゆることを自動機械の下僕たちに任せ、享楽的な生活を送っている。この世界の仕組みに疑問をもった男ハーマンやその友人アーダとディーマンは、世界の謎をつきとめるべく旅に出た。木星の衛星エウロパに住む半生物機械モラヴェックのマーンムートは、イオのオルフらとともに、火星探検隊の一員として、火星へと向かった。地球化された火星で起こっている異常な量子擾乱の原因を調査しようというのだが…。「ハイペリオン」四部作で人気のシモンズが、ギリシア神話とSFをみごとに融合させた二部作の第一弾。ローカス賞受賞作。

著者等紹介

シモンズ,ダン[シモンズ,ダン][Simmons,Dan]
1948年生まれ。教鞭をとるかたわら創作をはじめ、トワイライト・ゾーン誌のコンテストで一席に入選した短篇「黄泉の川が逆流する」でデビュー。処女長篇『カーリーの歌』(1985)で世界幻想文学大賞を受賞、その後もSFやホラーのほか、元私立探偵ジョー・クルツを主人公としたハードボイルド『鋼』など、精力的に作品を発表している。ヒューゴー賞・ローカス賞を受賞した『ハイペリオン』(1989)にはじまる「ハイペリオン」シリーズは、英国SF協会賞・ローカス賞受賞作の『ハイペリオンの没落』(1990)と『エンディミオン』(1996)とローカス賞受賞作の『エンディミオンの覚醒』(1997)とで、四部作をなしており、多数の読者から圧倒的な支持を受けている。『イリアム』でローカス賞受賞

酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わたなべよしお

18
いやぁ、やっぱりダン•シモンズは面白い。750ページ超で2段組みの長大さだが、どんどん読ませる。この人の作品、最近、出てないよなぁ。とにかく、次「オリュンポス」行きます。 2019/04/04

ぐうぐう

14
紀元前12世紀頃のトロイア戦争における人間と神々、数千年後の地球に暮らす古典的人類、そして火星を探索しに来た木星系バイオメカニクス生物達、3つの世界が平行して描かれるダン・シモンズの『イリアム』。『ハイペリオン』4部作でジョン・キーツの物語詩を下敷きにしたのと同じように、この『イリアム』ではホメーロスの叙事詩『イーリアス』をベースとした世界を、痛快なSF仕立てで物語る。(つづく)2014/05/04

詩歌

8
知識はあった方が楽しめる。「イリアス」が下地、シェイクスピアもネタ。地球化された火星、オリュンポス山に住むギリシャ神達。地球で生き残った人類。木星辺りに住む半生物機械。3通りの登場人物達の同時進行物語。2014/04/17

ゆき

6
★★★★☆:古代ギリシアのトロイア戦争、火星探検へと向かう木星の半機械の生物、ウェルズの「タイムマシン」に登場するイーロイさながらに無知で享楽的な人類。三つの物語がじわりじわりと進み、思わぬところで繋がっていくのが面白い。キーマンとなるホッケンベリーやディーマンは最初、うだつのあがらない男として描かれているが冒険が進むにつれ頼もしく成長する姿もよかった。あと、マーンムートとオルフのでこぼこコンビに癒される。やっと物語が佳境、というところで終わってしまったので、「オリュンポス」も続けて読まねば。2017/06/28

スターライト

6
ひゃー、長かった~。でもこれだけ紙数を費やしても未完というのは、恐ろしい。小さい頃からギリシア神話には興味を持っていたので、神々の名前なら多少は知っていたけれど、それ以上に出てきます。訳者はマーンムートとオルフのやりとりにユーモアを感じたようだが、学師ホッケンベリーの調子良さもなかなか。それにしてもディーマンはかわいそうな役回りだなあと思っていたが、シモンズはちゃんと最後にフォローを入れてくれていて、ちょっとホッとしました。というわけで、2010年の読み終わりはシモンズでした。2010/12/31

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