内容説明
ぼくはスティーヴン、17歳。「あいつ」を飼いはじめて、6年になる。はじめはただの弱々しいペットだった。いまでは巨大でおそろしいビーストだ。貯水池の檻のなかから、ぼくをにらんでいる。ぼくを食おうと考えている。もしもあいつが、この檻から逃げだして人間を襲ったら…。だからぼくは決めたんだ。この手で、あいつを殺すしかない。でも、あんな狂暴な生き物を、ぼくひとりで始末できるんだろうか…。
著者等紹介
ケネン,アリー[ケネン,アリー][Kennen,Ally]
英国南西部のエクスムーアの農場で少女時代を過ごし、成人してからは道路建設反対の市民運動や遺跡の発掘に参加。シンガーソングライターとして、自作の曲をUKチャート入りさせた経験も持つ。『ビースト』は小説家としてのデビュー作で、英国で発売されるや、『タイムズ』紙などで高い評価を得ている。ブリストル在住
羽地和世[ハネジカズヨ]
立教大学文学部史学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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