内容説明
なぜ、レニングラードはなすすべなく包囲されてしまったのか?予兆はあった。侵攻の半年以上前からドイツによるソ連領空侵犯、国境付近への戦車部隊集結などが報告されていた。諸外国からは、切迫した独ソ情勢について警告が寄せられた。にもかかわらず、ソ連政府は不可侵条約が破られることはないと確信し、対策を怠った。その結果、領土はナチスに蹂躙され、150万ものレニングラード市民の命が失われたのだ。戦後、スターリンの独裁下、当時を知る関係者は粛清の名のもとに処刑され、この失策も闇に葬り去られようとしていた…。解放直後から市内に潜入した著者の丹念かつ慎重な取材により、凄惨なレニングラード包囲戦の全貌が明かされた第二次世界大戦戦記の金字塔。
目次
第3部 封鎖されたレニングラード(承前)(勇者のみに非ず;砕けぬ堅いくるみ;指揮をとるジダーノフ ほか)
第4部 いちばん長い冬(包囲をいつ解くのか?;命の綱;死の街 ほか)
第5部 鉄の環を破る(ふたたび、春;イスクラ作戦;九〇〇日は続く)
エピローグ(レニングラード事件)
著者等紹介
ソールズベリー,ハリソン・E.[ソールズベリー,ハリソンE.][Salisbury,Harrison E.]
1908年、ミネアポリスに生まれる。ミネソタ大学卒業後、UP通信社に勤務。44年、モスクワ支局長に就任。49年からニューヨーク・タイムズの特派員としてモスクワに5年間滞在、同紙に連載した記事によりピュリッツァー賞を受賞。93年没
大沢正[オオサワタダシ]
1927年生まれ。東京外国語大学ロシア科、東京大学文学部史学科卒業後、朝日新聞に入社。65年よりモスクワ特派員を経て、学芸部、朝日ジャーナル編集部に勤務。定年後は獨協大学講師を務める。91年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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