Hayakawa nonfiction masterpiec
恐るべき空白―死のオーストラリア縦断

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  • サイズ B6判/ページ数 354p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152086358
  • NDC分類 297.1
  • Cコード C0025

内容説明

1860年8月20日、多くの市民が見送るなかメルボルンを発ち、オーストラリア大陸縦断に挑んだロバート・オハラ・バーク率いる探検隊。彼らは人跡未踏の内陸地帯を越え、半年をかけてついに大陸北岸に到達したのだ。しかし喜びも束の間、真夏を迎えたオーストラリアの苛酷な自然は容赦なく彼らに牙をむく。酷熱の砂漠地帯で経験する渇きと飢えの極限状態、ついには命を落としてゆく隊員たち…稀代のノンフィクション作家が、オーストラリア史上最悪の結末を迎えた探検隊の悲劇を描く名作。英国王立文学協会賞受賞。

目次

恐るべき空白
チャールズ・スタート
探検隊の編成
メニンディまで
メニンディからクーパーズ・クリークへ
大陸縦断に成功
後続隊
運命の九時間
後続隊は何をしていたか
ホープレス山を目指して
救援隊出発
ハウィット隊の行進
生き残りの生還
査問委員会
鎮魂歌

著者等紹介

ムーアヘッド,アラン[ムーアヘッド,アラン][Moorehead,Alan]
1910年7月22日、オーストラリアのメルボルンに生まれる。メルボルン大学卒業後、デイリー・エクスプレス紙の海外特派員としてスペイン内戦や第二次世界大戦の取材に当たった。戦後は執筆活動に専念し、『恐るべき空白―死のオーストラリア縦断』で英国王立文学協会賞受賞。83年、死去

木下秀夫[キノシタヒデオ]
1908年生まれ。東京外国語学校英語科卒、翻訳家。89年没
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

勝浩1958

5
この時代はまだまだ探検する場所が世界中に存在していました。情報がほとんど無い状況ですので、命がけの探検だったのでしょう。翻って、今は角幡さんによれば、地球上にはもう真に探検に値する場所は無いようです。2020/04/25

wearnotequal

4
150年前、まだ飛行機もジープもない頃、未踏の豪州大陸横断へメルボルンを徒歩で北へ出発。インドからラクダを取り寄せ、馬車と並列行進。沼地に足をとられ、50度を超える砂漠に喘ぎ、食料不足で馬を殺し食う。目的達成も犠牲者多数。予測技術に限界がある時代、その点では先に読んだ聖職の碑に通じるものがあると感じた。2016/05/01

max99

3
空白のある時代を生きられた人達が羨ましい・・・。2012/06/30

ガミ〜

2
十何年も前からずっと読みたかった本著、やっと読めました。『世界最悪の旅』のスコット隊もすごかったが、このバーク隊も凄まじい。前者が極寒地獄の探検なら本著は極暑地獄。暑さそのものにやられるというよりは、水と食料の調達と確保に終始追われているのが印象的。「原住民」ともう少しうまくやっていければ…とか、考えても仕方のないことをあれこれ想起し、ジリジリさせられます。通信手段や輸送手段が発達していなかった時代、それもその末期の悲劇ですね。一度このバーク隊の足跡をトレースしてみたいと思いました。2016/11/25

メロン泥棒

2
オーストラリア大陸中央には海がある? 19世紀半ばにあった、オーストラリア史上最大最悪の失敗冒険の記録。大失敗した冒険のためほとんどのメンバーが死んでしまい、詳細な記録はあまり残されていないのだが、丹念に調査し「いったい何が起こったのか?」を辿った労作。そもそも、当時はオーストラリアの中心部についてまったく知られておらず、大陸の真ん中には海があるんじゃないかと考えられていたというのが驚きだ。そして、それくらい全く未知の大地への探検なのに不十分な準備と拙速で強行してしまったのがさらに驚きだ。2010/11/30

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