内容説明
大恐慌に見舞われた1930年代、テキサス東部の製材所のある小さな町キャンプ・ラプチャー。大竜巻が襲ったある日、入り日のような赤毛のサンセット・ジョーンズは、治安官をつとめる夫ピートの暴力に耐えきれず、彼を射殺した。町に衝撃が走るが、彼女は正当防衛を主張した。やがて新たな治安官を決める集会が開かれ、ピートの母で町の有力者マリリンの強力な推薦で、サンセットは治安官に就任する。ピートの業務日誌を読み始めたサンセットは、ひとつの事件に注意を引かれた。それは、ある黒人の畑から甕に入った胎児の死体が見つかったというものだった。そして重大な知らせが入った。胎児が埋められていた畑から、今度は女性の死体が発見されたのだ。その女性は腹部を大きく切り裂かれていた。彼女は妊娠していた形跡があり、先に発見された胎児は彼女の子供らしいことが判明する。サンセットは殺人の容疑が自分にもかけられる中、二人の助手とともに調査を続けるが、件の黒人の畑をめぐる邪悪な陰謀が浮かび上がってくる。その陰謀は、サンセットの運命を大きく変えるものになるが…。MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞最優秀長篇賞受賞作『ボトムズ』の鬼才が真骨頂を発揮したサスペンス最新作。
著者等紹介
ランズデール,ジョー・R.[ランズデール,ジョーR.][Lansdale,Joe R.]
1951年テキサス州グレードウォーター生まれ。テキサス大学卒業後、様々な職業を転々とし、1980年『Act for Love』で作家デビュー。以後、黒人と白人の異色コンビ、ハップ&レナード・シリーズをはじめとして、ミステリ、ホラー、ウェスタンなど多彩なジャンルの作品を手がけ、ブラム・ストーカー賞や英国幻想文学賞を受賞している。2000年に発表した『ボトムズ』では、テキサス東部を舞台に少年時代の恐怖の原風景を描いて高い評価を得、アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀長篇賞を獲得した。作家であると同時に、合気道や拳法を学び、独自に考案した護身術の師範として多くの門弟を抱えている武道家でもある。テキサス州在住
北野寿美枝[キタノスミエ]
神戸市外国語大学英米学科卒、翻訳家
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