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内容説明
長嶋がいて王がいた。手に汗握るような王―江夏の一騎討ちがあった。どの時代にも人々を吸引するスターがいる。人は過ぎ去った日々に思いを込めるものであるが、それを差し引いてもなお、プロ野球を包む風景はいまよりずっと熱気に溢れてあったように思える。失われた〈黄金時代〉の一端を、長くプロ野球ファンであったものとして記してみたかった。――(「あとがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
8
江夏と同世代の著者が描く、江夏の縦縞のユニフォームを着た時代、江夏と自分の青春時代のお話。お金を家計を助けるために「銭が転がっている」グランドに夢を託せた時代。江夏の同僚、ライバル、恩師、番記者、カメラマンの江夏への想いを織り込みながら俯瞰するあの時代。一筋縄でいかない熱い男達、骨太で情熱が溢れる野球への想い。V9の巨人、ON、伝統の巨人対阪神戦。正直、この時代の野球を観れた先達、生の江夏の投球を観れた方々が、うらやましいと思いながら読む。一球一球に手に汗を握りながら、野球が観たい。願わくは甲子園球場で。2023/10/29
snakedoctorK
5
あらためて江夏豊という偉大な投手を認識した2011/02/11
SU
4
後藤正治さんの文章は心地良いです。2016/01/17
ニャーマネコトリック教 教祖代理
3
1960年代、大阪。”タイガースは個人事業主の集まりだった”とは本書内の川藤幸三の言葉。選手や球団職員だけではなく、虎番記者やはたまた当時の大阪の雰囲気を醸し出す内容。昭和のノスタルジアに浸れる1冊。2023/07/20
Tom Ham
3
読了。図書館で借りて読みました。中学校時代の友人竹垣が『江夏豊自伝左腕の誇り』を読んだ後に教えてくれました。タイトル通り江夏豊だけに焦点をあてるのではなく、江夏の活躍した時代や人を通して江夏を見る感じが心地よかった。阪神時代の江夏豊の活躍はほとんど知らない世代ではあるが、それでも江夏は阪神の選手だと思っているのは親父の昔話を子どもながらに聞いていたからなんだろうと思う。2013/08/28