Hayakawa novels
ダークライン

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152084804
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

黒人も女性も、自分たちの立場をわきまえていた。“ゲイ”という単語は、まだ“ハッピー”の同意語にすぎなかった。商店は日曜日に休業し、われらの爆弾は敵の爆弾より大きく、米国陸軍は無敵だった。無知な私は、世界はすべて順調にいっているものと思っていた。1958年は、そんな時代だった。テキサスの田舎町デューモントに引っ越してきた私は、まだ13歳だった。父さんのドライヴ・イン・シアターで映画を観て、新しく出来た友達と遊び、姉とそのボーイフレンドを冷やかして、夏休みを過ごすはずだった。ところがある日、家の裏で犬と遊んでいた私は、地面に埋められていた古い手紙と日記の断片を発見する。それは思春期の少女が綴った恋の記録だった。さらにその先の森には、焼け落ちた屋敷の跡が黒々と聳え立っていた。好奇心にとらわれた私は、古い事件を調べてみた。そこでは13年前、火災で一人の少女が命を落としていたのだ。さらに奇怪なことに、同じ夜、町外れにすむ別の少女が、首無し死体で発見されていた。どちらの事件も真相ははっきりしないままだ。私と姉は、事件の真相を突き止める決心をするが…人生で最高に輝いていた夏休みと、それを彩った数々の事件。MWA賞受賞作『ボトムズ』をも凌駕する、鬼才の最高傑作。

著者等紹介

ランズデール,ジョー・R.[ランズデール,ジョーR.][Lansdale,Joe R.]
テキサス州グレードウォーター生まれ。テキサス大学卒業後、様々な職業を転々とし、1980年Act for Loveで作家デビュー。以後、黒人と白人の異色コンビ、ハップ&レナード・シリーズをはじめとして、ミステリ、ホラー、ウェスタンなどさまざまなジャンルの作品を手がけ、世界幻想文学大賞やブラム・ストーカー賞の常連受賞者でもある。2000年に発表した『ボトムズ』では、東テキサスを舞台に少年時代の恐怖の原風景を描いて高い評価を得、アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀長篇賞を獲得した。作家であると同時に、合気道や拳法を学び、独自に考案した護身術の師範として多くの門弟も抱えている武道家でもある。現在もテキサス州に在住

匝瑳玲子[ソウサレイコ]
青山学院大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

icchiy

7
2014年に出会った小説のなかで、ランズデールの「ボトムズ」と本書は間違いなくマイベスト5に入れようと思います。もちろん、最近の小説ではないですが、出会ったことに感謝です。 本書もボトムズの延長線上にある作品。 作家の愛情が行間に滲み出るほどに、その出来は素晴らしいです。読み手もそれを十分に感じ取りながら読み進めることができます。 ケッチャムの「隣の家の少女」を読んだあとだったからかもしれませんが(^^; 読後感も清々しいし安心できます。 2014/11/30

聖月

4
◎◎いやあ、いい本を読まさせていただきました、というのが読後の素直な感想である。素敵な少年小説、素敵な家族小説、素敵な時代、そして根底にはミステリーのタペストリー。1950年代のアメリカ南部の少年主人公物語。ゴシックミステリーではマキャモンの『少年時代』、普通小説としてはグレシャムの『ペインテッド・ハウス』という傑作が思い浮かぶが、読む者の頁を繰る手を止めないという意味では本書『ダークライン』のほうが遥かに上2004/03/13

hirayama46

3
ランズデールのノンシリーズ長編はまだ手を付けられていないものが多いので、ぼちぼち読んでいきたいところです。本書は1958年のアメリカで、13歳の少年が過去の犯罪や、現在の家族や近しい人々にまつわる事件に関わっていくというもの。当時の空気感の漂わせ方といい、過去と現在のリンクにより緊迫感といい、読んでいてたいへん楽しい一冊でした。性に無知な少年が姉にそういうものごとを教えてもらったりもするので、姉萌えの方にもぜひ。2018/08/26

じょえる

3
ものごとがすっきり解決する人生なんてないと。2009/01/08

yooou

1
☆☆☆☆★2004/10/30

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