内容説明
SFとはなにか、その歴史、精神性、創作の手引き、これぞSFという人気作品のリストや解説など現時点でのSFの成果と将来に渡る展望が、簡潔にまとめられている。
目次
1 SFの歴史
2 SFする精神
3 SFの創り方
4 SFサブジャンル百科事典
5 SFを読もう
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
61
2001年に「日本SF作家クラブ編」として早川書房から刊行。1966年に福島正実編で刊行された『SF入門』の再現を目指し、よりマニア向けにグレードアップ。サブジャンル解説に大原まり子による「ワイドスクリーン・バロック」があるのが嬉しい。会員投票ベスト10に小説以外では、海外6位に映画「2001年」8位に映画「SW」、国内9位に漫画「ナウシカ」が。ただ、その後の2014年のある「事件」の影響で、多くの会員が退会しているため、巻末にある「2001年12月1日現在」の会員一覧を見ていると悲しい気持ちになります。2024/11/26
空箱零士
9
遊び心のこもったエッセイからちょっとした小論文っぽいのまで。SFにおける2001年までの歴史やジャンル、人気作品等の解説を広くまとめた入門書。概説的なものだけでなくSF論や創作法についても言及されており、巻頭言や編集後記でも創作を推奨している節が見受けられることから、実作面でも窓口を広げようとしていることが伺える。基本的に一節の文章は短く趣向も様々だが、内容の密度は濃く概要を抑えるには十分だろう。サラッと読み下すにはややハードで内容もやや古いが、SFの基本的な部分がよくまとまった良書と言えるだろうと思う。2014/04/13
スプリント
7
読み応えがありました。国内外のSF作品のランキングとその論評が特におすすめです。まさに名作ぞろいなのでここに掲載された作品は既に読んでいる方が多いかもしれませんがそれをSFに関わるライターや作家さんがどのように紹介しているかだけでも一読の価値ありです。2015/05/09
アヤネ
7
オールタイム・オールジャンル・ベスト、日本作家クラブおすすめ20編、ジャンル別ベスト。。。積読漫画、読んでないのが結構あったので読まなくちゃ。大好きな諸星大二郎作品「暗黒神話」「生物都市」「西遊妖猿伝」が入っていて嬉しい。2011/12/08
wasabi
4
ベタなタイトルと表紙絵で、内容もきっとあたしらSF初心者向けであろうと思いきや、実に小難しい。いきなり100年遡って欧米ほかのSF史にはじまり、SFと哲学や宗教との関わりを説かれるのだ。SF読者の精神を常識の枷から解放し、その素晴らしい想像力の世界に誘うには、それなりに学ばせるべきことがあるようだ。あてこすりが過ぎるかな?2014/09/28