内容説明
1953年、十九歳のジョン・グレイディは、メキシコとの国境近くの小さな牧場で働いていた。馬の扱いにかけては天性の才能をもつ彼は、ビリーをはじめ年上のカウボーイたちにも一目置かれていた。そんなジョン・グレイディが、娼婦というにはまだ幼いマグダレーナと激しい恋に落ちる。ふたりは密かに結婚を誓い合い、ジョン・グレイディは愛馬を売る決心までする。その固い決意に説得をあきらめたビリーもマグダレーナの足抜けに力を貸すが、非情な運命はふたりを引き裂いた…。苛酷な世界に逆らい、烈しく直情のまま生きる若者の生きざまを、鮮烈に謳い上げる、アメリカ青春小説の記念碑。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yooou
2
☆☆☆☆★2008/10/18
相馬
1
「すべての美しい馬」のジョン,「越境」のビリーが,その後同じ牧場で働いていて・・・という設定。なるほど,文字通り三部作な訳なのね。特にジョンの相変わらずの不器用な生き方が痛々しい。2014/09/15
フロム
1
兎に角、すごい本。圧倒的といって良い。僕の中ではアメリカの中では最もノーベル文学賞に近い位置にランクイン。他のアメリカ文学といえばキング位しか知りませんけど。読書好きを自称するなら一度手にとって決して損はない本。2014/03/22
慧の本箱
1
神秘的なまでに魅入られて離さない想いと行動に対してコーマック・マッカーシーは過酷なまでに容赦のない仕打ちを突きつけています それは国境三部作のいずれにおいても見受けられます2008/08/30