内容説明
1930年代のフロリダ、キー・ウェスト島。この地でレントゲン医師として働くドイツ人医師コーゼルは、病院で出会ったキューバ人女性エレナと恋におちた。しかし婚約した直後、エレナは肺結核で死んでしまう。生命の復活を信じるコーゼルは、エレナの死体を墓から掘り出し、自ら建てた大霊廟に運び込んだ。最新の医学療法を駆使して「治療」を続けるコーゼル。ミイラ化してゆく肉体に蜜蝋や絹布で肉付けし、その上に化粧を施しながら寝食をともにする二人の「愛の生活」は、不審に思ったエレナの肉親が警察に通報するまで、7年間続く。シンガー・ソングライターである著者は、事件の概要を知り、強く心惹かれた。それをもとに歌を作り、さらにミュージカルを上演した。それでもなお事件への関心は衰えず、豊富な材料を手がかりに、事件のすべてを再現する試みに着手する。全米を揺るがした異常な愛の真実を詳細に描く心理ノンフィクション。
目次
プロローグ
小説よりも奇怪
エレナ・ミラグロ・オヨス
カール・フォン・コーゼル“伯爵”
診断と予後
治療、求婚、そしてバラ
命があれば望みもある
デュヴァル・ストリートのパレード
霊廟と大脱走
生と死と飛行機〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイアイ
5
アンビリバボーでトラウマ回と今も語りぐさですが、今見てもトラウマ。本は死体との性交渉の事も事細かに書いてあり流石にTVでは放送出来なかったろうけど、愛情として純粋に認め難い。コーゼルは普通に結婚して子供までいた。平凡を装う私生活の裏側が怖すぎる。虚言癖がみられ、精神に異常があるこの人は、本当にエレナと意識疎通の純愛してたのか・・?死人は語らない。生きてる人間の闇は底がないです。ノンフィクションは背筋が凍る!▷図書館2013/04/15
ねこつばき
1
写真怖すぎるwww
さつき
0
下手なホラーより余程怖い。何が怖いって、これが実話だっていう事実が怖い。真実と虚構が入り乱れて、事実が何処か解せない。狂人のようで、そうであるとも言い難い。玩具箱の中に座り込み、壊れた人形を弄る男の子。彼はとても哀れで、物凄く幸福だっただろう。……家族の心境を考えるとやるせない。2012/11/28
ハノ
0
異常とか正常とか、そんな事々を超越した何かを感じました。愛は怖い。2009/04/03
ちこ
0
歌い手さんの曲から。