内容説明
14人の子どもが犠牲になった山中のスクールバス事故がもたらした衝撃。悲劇に直面した人間の心の傷を、現代アメリカ文学の巨人が深く見つめ、包みこむ感動の長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中
21
罪の意識を抱えた重荷から、真の孤独に入る瞬間の精神が「題名」になったのだろう。ベテラン女性ドライバーのドロレスが起こした自損事故で搭乗していた子供たちが多数亡くなる。事故の原因は何か?子供を亡くした親、訴訟をけしかける弁護士、助かった娘のニコル・バーネル、各人の視点から胸中を語る。ニコルの父親に対する復讐が、結果としてドロレスに波及したように感じる。この悲劇をとおして子供の価値や町が存在する意義を明らかにし、それぞれの家庭の問題や個人的信条をも映しこむ。ラッセル・バンクスの筆力が素晴らしい。感動した。2020/07/11
okaka
6
誰しもが大事故の被害者になり得るし、また加害者にもなり得る。どうにも陰々滅々とした話だが、安易な断罪や救済で話を丸め込もうとしない所に作者の誠実さを感じた。2010/11/13
Yuji Ozaki
3
悪意なき罪、善意による罪。それを無力にするのはなんなのだろう2015/03/30
nao
0
ニューヨーク北部の田舎町、サムデントで起きた悲劇。 スクールバスで起きた悲劇を、登場人物ごとの視点から語られていく物語。平凡な日常生活を送る私たちにもいつでも起こりうる悲劇。これは決して他人事ではない。2023/04/23
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