内容説明
40億年にわたる生物進化の道のりは、驚くほど多様で奇妙な生きものたちを生み出してきた。哺乳類でありながら卵をうむカモノハシ、りっぱな脳をもつハリモグラ、染色体がたった一本しかないアリまでいるとは。だが、進化が生みだした最も奇妙な生きものは、並外れて大きな脳を獲得したヒトだ。知性をもったわれわれは、なぜ恐竜に熱狂し、なぜさまざまな荒唐無稽なアイデアを持ち出してまで自分の起源を知りたがるのだろう。図書館の書庫の引き出しに忘れられていた小さなメモの秘密を探り、癌との闘いの最中にも死亡率の意味を考える。目の前に現われる多様な事象の奥に、グールドは常に自然の本質を見抜こうとしているのだ。驚きと喜びと明快さをモットーとする著者が、自ら最高の出来とよぶ科学エッセー。
目次
第6部 オセアニア
第7部 知識人の肖像
第8部 進化と創造
第9部 数と確率
第10部 惑星それぞれ
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