内容説明
ゼムケ大佐率いるアメリカ第8航空軍第56戦闘航空群が英国に展開したとき、ドイツ空軍は依然として強力な敵だった。実戦経験のない隊員たちはドイツの熟練パイロットに苦戦を強いられる。ゼムケはこの逆境を強力なリーダーシップで克服しようとした。部下たちに規律を徹底させる一方で、部隊のためには将軍とも喧嘩する。そんな彼の努力が実を結び、やがて第56は第8航空軍きっての精鋭戦闘機隊へと変貌を遂げる。「ゼムケの狼群」の伝説的名指揮官ゼムケ大佐が、苦闘と栄光の日々を自らの言葉で語る本書は、逆境にあって屈せず、創意と努力でそれを克服した一人のリーダーの生きざまを垣間見せる好著である。
目次
ある戦闘機乗りの生いたち
優雅なる歳月
戦争視察の旅
第56戦闘航空群の揺籃期
キングズ・クリフ幼稚園
ホーシャム・セント・フェイスと作戦行動
指揮権の重荷
新しいホーム・ベース
ヘールズワースは花盛り
本国での間奏曲
輝ける日々
さらに輝かしき日々
辛酸と工夫の日々
Dデー―そしてディレンマ
ウォティシャムの日々
捕虜となる
訊問
心ならぬ旅路
評価