内容説明
アリステア・マクリーンは1955年の『女王陛下のユリシーズ号』以来、海洋冒険ものを中心に27冊の長篇を発表し、絶大の人気を得てきた。本書は冒険小説の王者マクリーンの執筆30周年を記念して初めて編まれた短篇集である。ウェスト・ハイランドの荒海を舞台に必死の救援活動を描く「ディリーズ号」、第二次大戦中のイタリア沖を舞台にしたスパイもの「真夜中のランデヴー」等、様々な海のドラマを描いた短篇14篇を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キミ兄
4
これがユリシーズ号の源流かあというお話が満載。海軍士官だっただけあって海の物語が大好きなんですね。フォーサイスの短編集もここにかなり刺激を受けていると思われる。☆☆☆☆。2020/07/06
アーチャー
0
タイトル通り海洋冒険小説がいろいろ楽しめてお得、そしてマクリーンには珍しい短編集(デビュー作も含む)です。2009/09/23
晴天
0
海に関わる男たちを描いた短編集。どれも引き込まれる筆致だが、だからこそ史実の海戦・海難事故における名も無き人々の悲壮な活躍を描いた作品と、個性豊かな人物の活躍をユーモアやサスペンスを漂わせて描いたフィクション作品との雰囲気の差には戸惑う。特に処女短編「ディリーズ号」は短い作品だが、圧倒されるものがある。2010/02/26