内容説明
「友だちの友だちが…」から始まり、誰もが一度は耳にしたことがある「都市伝説」。かつては口から口へ伝えられたが、現代ではメールやインターネットの普及により、世界中で時間差なく伝わり、流布していく。本書は最新のものから古典的な「都市伝説」の紹介本というレベルに留まらず、話が生まれた時代背景や、話が生まれるきっかけとなった事件なども調査。その話がどのように変化、海外ではどのように伝わっているかなどを考察、ネット社会での都市伝説の伝わり方のメカニズムまでも検証する。
目次
第1章 トラディショナル都市伝説
第2章 乗り物に関する都市伝説
第3章 子どもに関する都市伝説
第4章 ホラーな都市伝説
第5章 動物に関する都市伝説
第6章 食に関する都市伝説
第7章 事件・事故の都市伝説
第8章 ネット上の都市伝説
著者等紹介
宇佐和通[ウサワツウ]
1962年東京生まれ。東京国際大学卒業後、南オレゴン大学にてビジネスコース修了。商社、通信社勤務を経て、翻訳家・ノンフィクションライターへ。日本の都市伝説研究の第一人者でもある。ハワイ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
41
有名な「死体洗いのアルバイト」や「ピアスの穴」な話から、食や動物他にまつわる都市伝説が紹介されているとともに、その出処や伝播について著者の取材の基書かれていて楽しめた。どこの街でも小さな都市伝説のひとつやふたつあるのではないだろうか。子供の頃に聞いた近所のお化け屋敷状態の家を思い出した。こうしたワクワク感がネットを通してあっという間にひろまるかわりに、暗黙の秘め事という部分ではスリルがなくなったように思う。ブックオフ108円で見つけた拾い物の一冊!!2015/06/21
ジョニーウォーカー
16
こんな話をご存知だろうか。A子のアパートにB子が泊まりに来た日のこと。夜中、急にB子が「コンビニへ行こう」と言い出した。ベッドで寝ていたA子は疲れておりそのまま寝ていたかったのだが、あまりにB子がしつこいので仕方なく一緒に外へ出た。道すがら、B子が恐怖に引きつった顔でつぶやいた「ベッドの下にナタを持った男がいたの」。…じつはコレ、有名な都市伝説なのだが、実際にこれと似た事件が起きていることを本書で知り、あらためてゾッとした。伝説ってウイルスみたい。『リング』の着想もここにあったのかな…?2010/04/05
猫丸
12
【お知らせ】本書p.207にユナボマーことセオドア・カジンスキーの話が登場。ふと胸騒ぎがしてwikiを開いたところ、今年2023年6月、獄中にて亡くなったそうです。享年81歳。孤高の天才数学者にして爆弾殺人犯カジンスキーのご冥福を祈ります。2023/10/31
小鈴
7
死体洗いや耳たぶから出る白い糸などのトラディショナルな都市伝説から、ネット上の都市伝説と最近のものまで取り揃っている。夏の夜に読むにはピッタリな本。一番気になったのは著者のウサワツウという名前でしょ(笑)2009/07/26
かこ
5
「死体洗いの高給バイト」「ミミズバーガー」などなど聞いたことのある都市伝説もあって楽しめました。urban legendをそのまま訳して都市伝説になったようですが、センスいいですね。誰が訳したか知りませんが笑 中にはアメリカで派生した都市伝説が日本に入って来たものもあり、日本だけで流行った訳ではなかったことは衝撃でした。2021/05/31