出版社内容情報
ミリーが手にしたハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。妻の奇妙な言動。牢屋のような部屋。恐怖と驚きの結末とは
【目次】
内容説明
前科持ちのミリーが手に入れた、裕福な家庭でのハウスメイドの仕事。だが、この家は何かがおかしい。不可解な言動を繰り返す妻ニーナと、生意気な娘セシリア。夫のアンドリューはなぜ結婚生活を続けていられるのだろうか?ミリーは屋根裏部屋を与えられ、生活を始める。しかし、この部屋には…。そして、家族にまつわる真相が明かされるや、それまでに目にしたものすべてがひっくり返る。恐怖と衝撃のエンタメ小説。
著者等紹介
マクファデン,フリーダ[マクファデン,フリーダ] [McFadden,Freida]
1980年生まれ、脳外科医、作家。ニューヨークで生まれ、ハーバード大学を卒業後、ボストンで医者になる。2013年にアマゾンKDPでThe Devil Wears Scrubsを自費出版し、作家デビュー。2022年に『ハウスメイド』(本書)を刊行し、NYタイムズベストセラーリストで1位になる
高橋知子[タカハシトモコ]
甲南大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
92
登場人物が5人しかいない翻訳作品。この暑い夏にうってつけ。主人公のミリーは、前科を隠して応募した裕福な一家のハウスメイドに採用される。だが与えられた部屋は居心地が悪い。なつかない一人娘、不可思議な行動を繰り返す主婦。唯一、ハンサムな夫だけが救いだった。3部構成の作品だが1部で予測ができた。ところが2部でまさかの展開、先が気になって止まらない。そして3部…。ミステリとしての謎解きよりスリラーの面白さと読みやすさ。シリーズ1作目とのこと。2025/08/24
yukaring
89
濃厚でトリッキーなサイコサスペンス。夢中で読むうちに世界が180度反転してしまう衝撃。そして更にその先はー。とにかく今すぐ読んでほしい中毒性の高い物語。我儘で気分屋の金持ち妻のニーナと生意気な娘セシリア、そしてハンサムで優しい旦那様のアンディ。このウィンチェスター家に住込みで働く事になった若く美しいメイドのミリー。彼女に与えられたのは外からしか鍵がかからない小さな屋根裏部屋。何かがおかしい、彼女は違和感を感じつつ日々を送るのだが…。とにかく予想を裏切る展開のオンパレードにすっかりノックアウトされた1冊。2025/09/02
Shun
32
雇われたハウスメイドが見た歪んだ家庭の姿。一見すると事業に成功し妻を愛する魅力的な夫と最愛の娘と共に豊かな暮らしを満喫する妻。違和感は初めからあったものの、家なしで保護観察期間中のミリーにとって高賃金・好待遇のこの職を手放す理由はなかった。やがて異常さを増していくある人物の要求にミリーの精神は絡めとられ、まさかの展開を見せていく。小出しに描かれる違和感が良いスパイスとなって次に何が起こるのかページを捲る手が止まらない。そして第二部に進み物語は反転、ここからは別視点の描写も混じりサスペンスが一層加速する。2025/09/02
しゃお
32
序盤から不穏な空気でホラー映画みたいな少女と母親の存在の言動がとにかく怖く、ハウスメイドとして働くミリーが地雷を踏まないようにと思わず祈ってしまいます。その怖さに序盤はスローペースだった読書も、その様相が反転する第二部から終盤にかけてはまさに一気読み。ある程度予想できる展開だったけど、最終盤での描かれ方が秀逸。シリーズ化されていますが、こういう驚きのある展開は使えないのでどう描かれているのか気になります。それにしてもとある人物だけは謎のままで、これまた気になります。可能なら予備知識一切なしで読みたい一冊。2025/08/31
かんやん
29
ハヤカワが猛烈に推してるので読んでみた。前科者の貧しいヒロインが、メイドとして働き始めた豪邸の家族の秘密とは。主要登場人物5人のうち男性2人(旦那様とイタリア人庭師)が筋肉質のイケメン、ヒロインは若い美女、肥えた奥様はハラスメント気質、あとは全然打ち解けてくれない奥様の連れ子。一気読みなんだけど、それはどんなにリテラシーが低い人でも楽しめるように、やさしく平易に書かれた深みのないミステリだから。シリーズ化され、映画化もされたそうで。まあそんな作品。2025/08/26