内容説明
あなたに四〇〇ポイント差し上げます―ろくでなしの失業男ペテルソンは絶頂にあった。拾った携帯電話に届く“ゲームに参加しますか?”という誘いに乗り、課題をクリアする。イタズラを実行しただけで、金がもらえるのだ。しかも彼の“活躍”動画がネットに公開され、「クール!」と評価されたのだ。次第に課題の難易度は上がるが、賞賛の声も爆発的に増える。が、指令が犯罪の域に達し、悪夢が待ち受けているとは…。怒涛の日常逸脱スリラー!!
著者等紹介
デ・ラ・モッツ,アンデシュ[デラモッツ,アンデシュ] [de la Motte,Anders]
1971年生まれ。元ストックホルム警察の警官で、現在はセキュリティ・コンサルタントとして仕事をしながら小説を執筆。デビュー作となる『監視ごっこ』(2010)で、スウェーデン推理作家協会賞の新人賞を受賞した
真崎義博[マサキヨシヒロ]
1947年生、明治大学英文科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほちょこ
18
リアルゲームにのめり込んだ残念な青年がだんだん泥沼にはまり込んで、エリート警官の姉が救い出す、前半を読んでそんなストーリーを思い描いたが、ストーリーのスピードが早い早い!転がり出した展開がまったく違う方向へむかってしまい、びっくり。ただ、点々と謎を残したまま、これは、もしや。なるほど、次作があるわけですね!2016/02/14
bapaksejahtera
13
迷宮入りで終わったマルメ首相暗殺事件は、瑞典国民の意識に今尚強く影響している。主人公は国家警察の優秀な護衛官の姉と、頭は良いが信頼されないクズの弟。彼らが交代で描かれ小説は進行する。地下鉄で拾った携帯に不明な人物からのメッセージがあり、弟は世間を舞台とするゲームに参加する羽目になる。興が昂じて来た彼は、様々な治安紊乱事件迄引き起こす。この彼の行動は、姉の関与する要人警護と次第に接近するようになる。都合の良い展開が続き、最後に姉弟共にハッピーな結末となるに至るが、最後の数行の捻りは何だ。次作が気になる次第。2024/12/15
けいちゃっぷ
12
電車で珍しい携帯電話を拾ったところから「ゲーム」が始まる。 「ゲーム」に参加する意思をすると課題を伝えられ、それをクリアするごとに報酬と賞賛が与えられる。 これも顕示欲を煽る手立てですね。 最初のうちに与えられた課題も犯罪だが、自分の中ではギリギリ許容範囲内ではあったのだが・・・。 後半、スケールが大きくなっていく(現実離れしていく)ところは読みごたえがあります。 こんなことは「あり得る」のか「あり得ない」のか。 あなたも、どこかで誰かに監視されているかもしれない・・・。 476ページ 2015/05/10
橘
8
読み進めるほどに、事態は予想外の方向へ。自分の知力の限界に挑めるか???最後まで、目が離せない! ………一晩経ってみて、ジワジワ恐ろしさがきた。恐怖の種類も人それぞれ。これ以上はネタバレ注意なので沈黙。 2017/06/24
ヒロ
6
ジャケ買い失敗。序盤は期待通りでまずまず楽しめたが、読み進めるほどに面白くなくなるストーリー。話を壮大に膨らませ過ぎて、結局何が書きたいのか分からん。ダラダラと入ってくる姉目線のストーリーもゲームを描くのには必要性を感じず、話のテンポが悪くなるだけだった。どのキャラも絶望的に魅力が無いのが何より辛かった。北欧人との感性の違いのせいか。オチの微妙さもまたガッカリに拍車をかける。三部作の一作目らしいが、続編を読めば納得出来るのか?しかし、本作の人気や売れ行きを見るに続編の和訳版は出なさそう。まぁ色々と残念だ。2015/06/07