出版社内容情報
20年前の殺人事件の背後には、政治経済を牛耳るエリートたちの影が。人気沸騰の第2弾
内容説明
いったいこの書類はどこから送られてきたんだ?いつのまにか特捜部Qのデスクに置かれていた20年も前の事件の書類。18歳と17歳の兄妹が惨殺された事件だが、その後犯人は自首して服役中。つまり未解決ではない。なのになぜ未解決事件を調査する特捜部Qに?興味を抱いたカールとアサド、それに新メンバーのローセは再調査に取り組むが、当時の容疑者たちはいまや有力者に…ますますパワーアップの人気シリーズ第2弾。
著者等紹介
エーズラ・オールスン,ユッシ[エーズラオールスン,ユッシ] [Adler‐Olsen,Jussi]
1950年、コペンハーゲン生まれ。10代後半から薬学や映画製作などを学び、出版業界などで働く。1985年からはコミックやコメディの研究書を執筆。その後フィクションに転じ、2007年に初のミステリ小説である『特捜部Q―檻の中の女』がベストセラーとなり、デンマークを代表する作家となった。2009年のシリーズ第三作『特捜部Q―Pからのメッセージ』で北欧ミステリの最高峰である「ガラスの鍵」賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
181
むかし若いときであれば読めなかったのですが、馬齢を重ねたせいか、ある程度我慢して読むことができました。厚い本ですが読み出したら最後まで読んでしまいました。最後の最後まで読み手をはなさない工夫がされています。私は読んでいて東野さんの「白夜行」を思い出しました。2016/05/11
nobby
127
実に4年半ぶりのシリーズ②なんだかずっと悲しかった…久々でも覚えていたカールとアサドの2人にも増して今作から加わるローセのキャラがスゴくいい!もう序盤から傲慢極まる悪いヤツらが過去に現在に繰り広げる悪行は思った以上に胸糞悪く、それまさに鬼畜の所業!そこに弱小ながら敏腕振るう我らが特捜部Qが内外から虐げられながらも見事に立ち向かう!倒叙として悪者と捜査入れ替わりながら20年前の解決済事件を掘り起こす展開に、それほど派手な仕掛けはないものの気付けば600頁読まされていた!その暴虐非道ぶりはお国柄ありきなのか…2022/11/11
ゆいまある
112
今回のカールの敵は、金で何でも揉み消せるセレブ達。寄宿舎の厳しい規律と結束に守られながらサディスティックな殺人を繰り返す。挑むカールの特捜部Qにはまたアクの強いメンバー登場。くたびれてて私生活もうまく行かない、典型的なミステリーの主人公だけど、頼まれたら断れない人の良さが天下一品。今回も脊髄損傷の親友のことで頭を悩ませる。前半は慣れないデンマークの人名になかなか入り込めないが、後半はもう夢中で読んじゃうスピード感。そして衝撃のクライマックスシーン。なぜ世界中で人気なのか分かる。早く続編読みたい。2021/04/08
nuit@積読消化中
85
シリーズ第二弾。期待を裏切らない、むしろ前作より更にパワーアップしているように思う。扱う事件は凄惨かつ無惨なものばかりだが、主人公カールやアサドをはじめとし、脇を固める登場キャラたちも回を重ねるごとに個性を発揮し目が離せなくなりそうだ。2020/07/31
キムチ
77
2作目でこの世界にずぶり。余りにも悍ましい時の記憶・・セックス、金、殺人・・スプラッター暴力。読んで行くのに何度も中断を入れつつ・・これが人間にあるサガかと。20世紀の海外・・寄宿舎モノと言えばいいイメージあるはずもない。カールの閉塞・孤独な動き―破滅性ばくはつで引きずられるアサド。秘書のローセの細やかな動きが唯一の救い。これが作者が引っ張る狙いと歯もいつつ、警察上層部の無能?放漫ぶり。コアの女性ギミーは全く共感できる余地無いとは言え、これが事件・・そしてディトリク・ウルレクの人間性の闇に暗澹とした読後だ2021/01/12