内容説明
昔気質のフェニモア先生は小さな診療所の開業医。愛猫を撫で撫でミステリを読み耽る彼だが、時には実際の事件に遭遇することも。死んだ飼い猫を埋めたいという少年を手伝って地面にせっせと穴を掘れば、そこから女性の死体が!死体の奇妙な埋葬法に疑問を感じた先生は、本業そっちのけで調査に奔走するが…にわか探偵フェニモア先生の推理がさえわたる新シリーズ。アガサ賞、マリス・ドメスティック・コンテスト受賞作。
著者等紹介
ハサウェイ,ロビン[ハサウェイ,ロビン][Hathaway,Robin]
アメリカ探偵作家クラブおよびシスターズ・イン・クライムの会員。ニュージャージー州ベイサイドと、ニューヨークを拠点に活動している。1998年5月に本国アメリカで発表された本書は、多くの紙誌で高く評価され、鮮烈なデビューを飾った。“フェニモア先生シリーズ”第二作The Doctor Makes A Dollhouse Callも2000年12月に発表され、現在第三作を執筆中
坂口玲子[サカグチレイコ]
北海道大学文学部卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
4
フェニモア先生の一作目。軽妙とも言える印象の本書だが、割といいこと書いてある。少年ホレイショを巻き込んだイリーガルな部分にはちょっとドキドキ。司法の友人、恋人、食事、自身への襲撃、軽いフットワーク、医学上の蘊蓄・・スケルトン探偵を連想させるが、分類としてはコージー・ミステリになるのかな。医は仁術より算術の風潮にも皮肉が込められている。物語の時代設定は・・携帯電話を使っていないがレクサスの名前は出てくるから90年代中頃で良いのかな。ネイティブ・アメリカンの境遇は米社会に今でも影を落としている。★★★★☆☆2012/01/13
じょじょ
3
面白かった。お気に入りのシリーズ入り。2018/10/23
barcarola
3
いろいろと災難に遭っているフェニモア先生だが、それでいて全体的にのんびりとした雰囲気が漂う。結果、結構好み。シリーズの他の作品も読んでみよう。2017/09/10
baアタマ
2
“見えない都市”で迷子になってたらフェニモア先生が墓を掘っていて助かった。コージーミステリーだそうだけどハードウィック家のいけすかなさに肩はこった。先住民族ラナピ族の文化が垣間見えて面白かった。探偵は不法侵入、窃盗も仕事だから、良識ある市民より立ち聞き好きなおせっかいな家政婦とかのほうが向きそうだとは思った。しかしこの本で一番面白かったのは巻末のパーネル・ホール氏のミステリ本の案内。その名も「犯人にされたくない」「撃たれると痛い」‥!2012/03/17
shibatay
2
コージーのようだけれど実は医学ミステリー。読みやすいですが骨太です。2006/10/13