出版社内容情報
〈読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞受賞作〉
現代劇に新たな世界を構築し、後続の劇作家に多大な影響を与え続ける著者の傑作二篇。
別役 実[ベツヤク ミノル]
著・文・その他
内容説明
銀河鉄道に乗った夜から二十三年。ジョバンニが放浪の旅から帰ってきた。街では父が無実の罪を着せられている。そして再びあの晩のように誰かが川へ落ちる事件が起きて…(「ジョバンニの父への旅」)。荒野の一角にある移動式簡易宿泊所。病人目当ての医者と看護婦、死人目当ての牧師がまだ見ぬ客を求め争っている。そこに現れたのは、ひそかに死を待つ遍歴の騎士(「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」)。
著者等紹介
別役実[ベツヤクミノル]
1937年、満州生まれ。日本の不条理演劇を確立し、現代劇に新たな世界を構築した劇作家。早稲田大学政治経済学部政治学科に入学して鈴木忠志、小野碩らと出会い、劇団「自由舞台」(後の早稲田小劇場)を結成。61年に「AとBと一人の女」を発表、67年「マッチ売りの少女」「赤い鳥の居る風景」で岸田國士戯曲賞を受賞。68年に早稲田小劇場を離れてからは、俳小、演劇集団円、木山事務所、俳優座、文学座アトリエなどに次々と戯曲を提供し、18年、144本目の戯曲となる「ああ、それなのに、それなのに」(『悲劇喜劇』2018年11月号掲載)を発表。70年に「不思議の国のアリス」「街と飛行船」他で紀伊国屋演劇賞、87年に「ジョバンニの父への旅」「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」で芸術選奨文部大臣賞と読売文学賞、また98年には毎日芸術賞特別賞など受賞歴多数。また、童話、評論、軽妙なエッセイでも人気が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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葛
葛