出版社内容情報
面識のない貴婦人からパーティーに招かれたポアロと相棒のキャッチプール。なぜ? と訝しむ二人の前で殺人事件が発生して……。
内容説明
招待先のアイルランドの荘厳な子爵邸で、ポアロと盟友キャッチプール刑事は再会を果たす。その夜、ディナーの席で、招待主である著名作家が全財産を余命わずかな秘書に遺すという不可解な発表をした。動揺した人々がようやく眠りについたころ、おぞましい事件が…。“名探偵ポアロ”シリーズ公認続篇、第2弾!
著者等紹介
ハナ,ソフィー[ハナ,ソフィー] [Hannah,Sophie]
小説家、詩人。1971年、英国マンチェスター生まれ。地元の大学を卒業後、24歳で最初の詩集を刊行した。児童書を二作発表した後、2006年に最初のミステリとなる“ウォーターハウス&ザイラー”シリーズの第一作Little Faceを刊行。幼少期からアガサ・クリスティーの大ファンだったことが認められて、“名探偵ポアロ”シリーズ初めての公認続篇の作家に選ばれ、2014年に新シリーズ第一作『モノグラム殺人事件』(ハヤカワ文庫)を発表
山本博[ヤマモトヒロシ]
弁護士、著述家、翻訳家
遠藤靖子[エンドウヤスコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
panam1927
27
★★★☆☆2017/09/28
あっちゃん
23
懐かしいタイプのミステリー、多少ポワロに違和感があるくらい、どうだっていうの?(笑)突拍子もない女流小説家がオリバー女子を彷彿とさせる辺り可愛いじゃないか!まぁ、確かに引きはクリスティに及ばないけど( ̄▽ ̄)2020/05/16
花乃雪音
18
名探偵ポアロ公認続編第2作。主要登場人物に作家を起用、毒物にストリキニーネを使い、相続に不穏な動きが見られるシュチエーションは公認続編第1作『モノグラム殺人事件』よりクリスティー寄りになった印象を受ける。話の展開がプレイフォード子爵の館で大枠完結するので作品の時代背景が感じられず現代を舞台にした別の探偵の話でも通用する所に物足りなさを覚えた。それでも最後まで読ませる作品であった。2020/12/28
タッキー
13
クリスティへのオマージュに満ちた作品。もちろん探偵は、ポアロ。ある日突然自分の遺産を、自分の息子たちではなく、病気で余命の短い秘書に相続させるという老婦人。その意図は何なのか?というのが、最初の方の謎。しかし、その後、被害者に意外な事実が発見されて、そこから見え方がガラッと変わる作品でした。最後の終わり方は、いかにもクリスティなら、こうするのだろうなという終わり方でした。2023/05/28
やすお
5
ミステリ作家で元子爵夫人のレディ・プレイフォードの屋敷に招かれる。彼女の遺言が変更され、全財産を秘書のジョセフに遺すと発表される。そしてその晩にジョセフは殺害される。推理は多少強引なところもある。もっと推理にキレが欲しかった。ポアロがもっといやらしいほど自信家であったならもっと良かったかもしれない。ポアロが前面に出ている感じがしなかった。改めてクリスティの人物造形などが優れていたことに気がついた。作品としては及第点だが、クリスティの域には達していない。2017/12/05