内容説明
エリザベス女王が使用人の死体を発見するなんて―居合わせたメイドのわたしは、事の真相を密かに探るよう命じられた。死んだ男は、つい先日も女王の居室近くにいたという。なぜそんな畏れおおい所にいたのか?やがて宮殿で働く者たちの秘密が明らかに…女王陛下の小粋なメイド探偵ジェインの活躍を描く、カナダ推理作家協会賞最優秀処女長篇賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
madhatter
3
再読。ある意味では最も封建的な空間に、現代的なガジェットが山ほど放り込んであるため、好みは分かれそうな気がする。それはそれで私は嫌いではないし、複雑なプロットも面白い。ただ、被害者の優しさが物語の軸となるのだが、彼があまりにも優しすぎるため、事件の真相は些か不自然に思えた。また、被害者の絶望の理由は、ある登場人物(達?)にも直接的で重大な影響があるはずだ。だが、それが意外にさらりと流されているのも気に掛かる。なお、女王とジェインの関係は、日本で言うところの将軍と御庭番に近い気がするなあ。2011/06/02
いちはじめ
2
バッキンガム宮殿のメイドが殺人事件に巻き込まれる。真の探偵はジェインではなく、エリザベス女王陛下(!)という思い切った設定が楽しい。2000/04/18
miaka
1
カナダ人のジェインは祖母を頼って渡英、ひょんなことから バッキンガム宮殿のメイドに。 ある日、彼女は宮殿内で殺人事件に遭遇。 そして女王陛下の依頼でこの事件の捜査することに。 女王陛下の依頼とはいえ秘密の依頼のため女王に便宜を図ってもらうことはできないので、ジェインはあくまでメイドとしての人脈や機転などで捜査します。 謎には王室や貴族の秘密も絡んできて、イギリスの歴史を感じさせます。2013/07/15
barcarola
1
とにかく設定には笑ってしまう。普通に(?)女王陛下が登場して、しかも……。2015/12/12
bell skybook
1
エリザベス二世に調査を命じられるメイド。女王の登場がいつも意外な隠し扉とかからなのが面白い。