ハヤカワ文庫<br> 死者の舞踏場

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ハヤカワ文庫
死者の舞踏場

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151000898
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ズニ族の少年と、その友人であるナヴァホ族の少年が行方不明になった。ナヴァホ族警察のリープホーン警部補は、ズニ族警察と共同で二人の捜索を始めた。が、ズニ族の少年は遺体で発見され、さらに新たな殺人事件が、やがてFBI、麻薬取締官も介入し、事態は複雑な様相を呈してくるが…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

105
ズニ族の少年とナヴォホ族の少年が失踪し、その事件をナヴォホ族の警官リープホーンが調査する。地味なプロットが災いして、絶版になってしまったが、これは傑作。日本人には馴染みの薄いアメリカの先住民族の人たちの生活が、詳しく描かれて、物語に厚みを感じた。登場人物達の描き方も巧みで、特にヒッピーと生活している女性スザンヌは印象に残った。ネイティブ・アメリカンの人達と同じように、彼女は貧困に苦しんでいるのだ。しかし、自分が恋した大学生を救おうとする。事件の真相には意外性があり、驚いた。ミステリとして十分成功している。2016/11/28

goro@the_booby

58
インディアン居留地で行方知れずとなったズニ族とナヴァホ族の少年の捜査に当たるのはナヴァホ族警察署リープホーン警部。大量の血痕は見つかったが二人を見つけることが出来ない。ズニ族の伝統儀式、石器の発掘、そしてFBIの麻薬捜査と錯綜しながら単独で捜査を続けるリープホーンは地道に行方を追う。リープホーンがたどり着いた真実はやはり…。科学捜査も銃撃戦もないけれど自身の経験と知識を活かし地道で誠実なナヴァホ族であるリープホーンのキャラクターが際立つ。犯人の最後もむべなるかなと。2022/02/09

hit4papa

49
ナヴァホ族警察警部補 ジョー・リープホーンが主役のシリーズ作品で、処女作『祟り』に続く第二弾です(『祟り』は希少本で読めておらず)。ミステリとはいえ、ネイティブ・アメリカンについて知識が乏しいと味わいはいまひとつでしょうか。アニミズムやシャーマニズムが根底に流れているのですが、例えば呪術や祭祀に関する独特なワードを目にしても雰囲気しかつかむことしかできません。本来ならばシリーズを読み進めながら理解を深めていくタイプの作品なのだと思います。一人の少年の死とその友の失踪、連続殺人へという展開です。【MWA賞】2019/10/17

けいちゃっぷ

9
アメリカ先住民族の保留地。 ズニ族の少年と、友人だが違う部族の少年が行方不明に。 ナヴァホ族警察のリープホーン警部補が捜査を始めるが、部族の壁というか慣習などの違いが立ちはだかる。 人名などがとっつきにくいが、コンパクトながらなかなかの面白さでした。 276ページ 2014/12/17

ヨコケイ

5
リープホーン警部補の単独出演作。ズニ族保留地で消息を絶った、事件関係者とおぼしきナヴァホ族少年を警部補が捜す。人死が出て事件は拡大していく。部族の儀式と関係があるのか?チー巡査と共演する以前なので、二視点のカットバックによる複線プロットのスケール感はないが、解説・原尞の指摘通り私立探偵小説みを感じる。それは、"捜査権のない土地で警官が孤軍奮闘する"という探偵物のクリシェと、北米大陸内の〈植民地〉たる先住民族保留地で、支配者層のFBIに顎で使われつつ捜査するマイノリティ警官とが、パラレルだからということか。2020/03/28

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