内容説明
妻が自分の親友と浮気していることに気づいた亭主は考えた。妻を殺してその罪を親友に着せてやろう。それも後世に語り継がれるような芸術的な方法で。悩んだ末に男は、ブロック、ラヴゼイら当代一流のミステリ作家五人に相談を持ちかけた。寄せられた回答は入念なものばかりだったが、やがて作家たちは互いの計画をけなし合いはじめた…。完璧な殺人法をめぐって、人気作家が知恵と技とを競い合うユニークな合作ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
79
妻を殺し、さらに浮気相手を犯人に仕立て上げ、しかも芸術的に遂行したい。五人のミステリ作家に送られた手紙の往復書簡集。それぞれの個性が際立った自虐的殺人計画と、そこに遠慮も会釈もナッシンでツッコみ罵倒し合う第二の手紙。古典文学や、この頃の話題作をさりげに貶しまくる洒落っ気、なんつっても容赦なしのローレンス・ブロックが抱腹絶倒もんだった。もー、笑った笑った。これ、日本の作家さんでもやってくんないかなー。今野敏、大沢在昌、伊坂幸太郎、このあたりの作家さんたちで思いっきりやっていただきたい♪2020/07/13
Panzer Leader
57
「第173回海外作品読書会」妻が自分の親友と浮気していることに気付いた男が妻を殺してその罪を親友に被せ尚且つ芸術的に方法で遂行したいと5人のミステリー作家に相談する。作家たちはそれぞれ工夫を凝らした殺害方法を提示してくるが、その方法を各作家に送り返したもんだから、さあ大変!依頼者・作家同士の罵倒大会に発展ってアイデアは面白いけど、楽しく読めたかっていうとそれはまた別問題。題材は良いんだけど何か惜しいなという出来。2021/01/24
Kouro-hou
16
作家5名+編者の合作ミステリー。依頼者役の編者が「嫁を殺して嫁の浮気相手の親友に罪を擦り付ける芸術的な殺人方法を考えてください」から始まる往復書簡の形態をしている。そんな設定なので、作家から編者の返事も「アホバカマヌケ」「ブッ殺すと心の中で思ったなら(略)」だけど一応考えてやるか的。しかし次の編者の書簡が「○○や××はこんなネタ送ってきたけど第三者的にどう思う?」w。「米国の交通機関がアリバイに使える程正確だと思ってるのか」「どこが芸術的なんだ、言ってみろ」と作家同士のバトルロワイヤルにw カオスです。2014/06/24
LION🦁
1
久しぶりの再読。2020/12/15
kanamori
0
☆☆☆2014/09/22