内容説明
巨鯨(バケモノ)を取らねば斬首(クビ)!
かつて多く漁師の命を奪い、手出しが禁じられた伝説の巨鯨、「権左(ごんざ)」に無謀にも挑む男がいた。
第1回本のサナギ賞大賞作家作品、待望の文庫化!
【あらすじ】
ー権左に銛打つことならずー
勝山に生まれた少年、吾一(ごいち)は、父、重吉(じゅうきち)のように鯨組の頭領を目指していた。
だが不漁に悩んだ重吉は村の掟に反し、巨大鯨「権左(ごんざ)」に挑むも仲間に多大な犠牲を出し、自らも命を落とす。
父の不手際により村を追いだされた吾一は江戸で鯨とは無縁の日々を過ごすも、いつまでも権左を忘れることができない。
しかしある日、偶然にも吾一は権左を取る秘策を思いつく。だがそれは、幕府にご法度とされている手段だった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みぃー
25
作者さまの「滔々と紅」が面白かったのでこちらも読んでみた。とても面白かった!鯨漁を生業とする村で生まれ育った吾一。伝説の鯨“権左”の捕鯨中に命を落とす父。父の掟破りの行動で村八分となる吾一家族。それらが描かれる序盤は読むのが辛かった。吾一が江戸へ出てきてからはあれよあれよと物語が進み夢中で読んだ。ひょんなことから知り合う和助とのやり取りが何ともユーモラスで可笑しい。とりあえずやってみて壁にぶち当たったらどうするか考えるという吾一の考え方が良いなと思った。終わり方もスッキリで大満足の読後感だった。2022/05/29
hiyu
4
捕鯨がテーマではある。生きるそのものが今よりも相当身近に感じられたし、命を懸ける時代。その中で生まれた掟は、頭領の重積は如何ほどだっただろう。実はラスト以降、吾一はそして村の者はどう振る舞うのか。目には目をなのか、はたまた。2022/12/28
じぇーぼーい
2
巨鯨に挑む男の物語。ストーリーは単純で素直。でも文章が粗い。時代背景でいいのかもしれないが、読み進めていくほどに少し気になっていく。予想通りの展開で終わり方も想像できたけど、それなりに面白かった。2024/12/14
キジ猫ハナ
2
2024/61 Audible 32024/05/09
ひんしょう
2
漁師たちの銛にもびくともしない巨大マッコウクジラ。狙ってはならぬという勝浦の掟に背いた父を失い、村八分にされた吾一の執念の物語。女衒に売られた娘たちとのやりとりや火薬の調合のくだり、ハッピーエンドなのだろうなと予測できる展開で、心に残って考えさせられる的な要素がちょっと物足りない2024/03/10
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